広島の登山・ハイキングおすすめ13選【初心者向け】市内から近い低山から、宮島・弥山、県北の絶景まで

所要時間は登りの目安で、休憩を含みません。登山道の通行止めや熊の出没情報は、各自治体・観光協会の最新情報を出発前に確認してください。
広島は、市街地から30分以内に登山口がある低山がいくつもあり、「登山靴も持っていない」人が最初の1座を選ぶのに困らない地域です。市内の低山なら1時間、宮島の弥山なら半日、県北の高原の山なら絶景と涼しさ。
この記事では、所要時間と標高差で3段階に分けて13座を紹介し、最初の1座の決め方、宮島・弥山の公認ルート、服装・持ち物・マナーまでまとめました。
初心者の山の選び方|「所要時間」と「標高差」で決める
初めての登山で大事なのは標高ではなく、登山口から山頂までの標高差と、往復の所要時間です。標高差300m以内・往復2時間以内なら、運動習慣がなくても登れます。標高差500mを超えると、翌日の筋肉痛と靴の重要度が一気に上がります。
| 段階 | 目安 | この記事の山 |
|---|---|---|
| ① 1〜2時間の低山 | 標高差300m以内。スニーカーでも可 | 黄金山、牛田山、高尾山、日浦山、武田山 |
| ② 半日の定番 | 標高差300〜500m。軽い登山靴推奨 | 弥山(宮島)、金亀山、極楽寺山、呉娑々宇山 |
| ③ 県北の絶景・中級 | 標高差500m以上、または岩場あり | 白木山、窓ヶ山、道後山、吾妻山・深入山 |
最初の1座の結論
- まったくの初めて → 黄金山(南区)か牛田山(東区)。市内から近く、道が分かりやすい
- 景色も楽しみたい → 弥山(宮島)。公認3ルートのうち紅葉谷コースが最も歩きやすい
- 体力に自信がある → 白木山(安佐北区)。標高差約800mで登りごたえがあり、山頂は360度
① 市内から1〜2時間で登れる低山5選
黄金山(広島市南区)|標高221m。市内中心部から一番近い、桜の山

広島市中心部からいちばん近い登山スポット。山頂まで舗装路が続き、道なりに歩けば迷いません。距離約2km、のんびり歩いて1時間ほど。春は道沿いの約500本の桜が咲き、市街地からもピンクに染まった山が見えます。山頂からは広島市街と広島湾が一望でき、夜景の名所でもあります。
| 標高/所要 | 221.7m/登り約1時間 |
|---|---|
| アクセス | 広島市南区。車で山頂まで行くこともできる |
| 向く人 | まったくの初心者、子ども連れ、桜の季節 |
牛田山(広島市東区)|標高260m。アストラムライン駅から歩ける縦走路

アストラムライン牛田駅からすぐの登山口から、複数の山を尾根づたいに歩ける「牛田山縦走路」があります。標高260mで登山というよりハイキング。シリブカガシ(ドングリの木)の群生地、モリアオガエルの産卵池、西山貝塚など、道中に見どころが点在し、山頂からは広島市街と瀬戸内海が見渡せます。
| 標高/所要 | 260m/縦走路は2〜3時間 |
|---|---|
| アクセス | アストラムライン牛田駅から徒歩 |
| 向く人 | 電車で行きたい人、自然観察をしながら歩きたい人 |
高尾山(広島市)|広島湾のパノラマ。岩屋観音展望岩が見どころ

広島駅から車で10分ほどの登山口から登れる、地元の人に親しまれている里山。海が近いので登山道からも瀬戸内海が見え、山頂手前の岩屋観音展望岩からの広島湾のパノラマは絶景です。夕暮れ時が特に美しく、観光の合間に立ち寄るのにも向いています。
| 所要 | 登り1時間前後 |
|---|---|
| アクセス | 広島駅南口からバス、または車で約10分 |
| 向く人 | 市街地に近くて景色を楽しみたい人 |
日浦山(安芸郡海田町)|JR海田市駅から。ツツジの春と奇岩

JR海田市駅の北東にある山で、1時間ほどで山頂へ。ゲンカイツツジやコバノミツバツツジが咲く春が特に美しく、奇岩・巨岩が多いのも特徴です。山頂からは呉娑々宇山、蓮華寺山、鉾取山連峰、瀬野川流域が見渡せます。
| 所要 | 登り約1時間(YAMAQUESTでは初級・2時間5分コース) |
|---|---|
| アクセス | JR海田市駅から徒歩 |
| 向く人 | 電車で行きたい人、春のツツジ |
武田山(広島市安佐南区)|銀山城の史跡をたどる。JR下祗園駅から

安芸の守護だった武田氏の本拠・銀山城が築かれていた山。JR下祗園駅から登山口の「憩いの森」まで徒歩30分、そこから道しるべつきの登山道が続き、初心者でも迷いません。途中の「馬返し」「御門跡」「千畳敷(城跡)」など史跡を巡りながら登れ、山頂からは市街地が見渡せます。
| 標高/所要 | 410.9m/登り1時間半前後 |
|---|---|
| アクセス | JR下祗園駅から登山口まで徒歩30分 |
| 向く人 | 歴史好き、少し歩きごたえが欲しい人 |
② 半日で楽しむ定番4選|宮島・弥山と、展望の山
弥山(廿日市市宮島)|標高535m。公認3ルートで、瀬戸内海の360度パノラマ

宮島の最高峰。山頂からは視界を遮るものがなく、瀬戸内海の島々、天気がよければ四国連山まで見渡せます。登山道は公認の3コース(大聖院コース・紅葉谷コース・大元コース)を使うこと。整備された道以外は危険で、毎年滑落や遭難が起きています。初心者は紅葉谷コース(約1.5〜2時間)が最も歩きやすく、ロープウエーで途中まで上がることもできます。史跡・巨岩・文化財が点在し、歩くだけで見応えがあります。
| 標高/所要 | 535m/紅葉谷コース登り約1.5〜2時間(YAMAQUESTでは初級・2時間50分コース) |
|---|---|
| アクセス | 宮島口からフェリー10分、桟橋から登山口まで徒歩 |
| 注意 | 公認3コース以外は立ち入らない。ロープウエー利用も可 |
金亀山・福王寺山(広島市安佐北区可部)|整備された参道。福王寺の境内を抜けて山頂へ

山頂に福王寺があることから福王寺山とも呼ばれる山。寺の裏の池に金の亀が浮かんだという伝説が名前の由来です。表参道の登山口から整備された道が続き、途中の展望台、福王寺の境内、その奥の尾根道を経て山頂へ。可部の街並みを一望できます。初心者向けですが、寺や山の散策を楽しめるので経験者にも人気です。
| 標高/所要 | 約496m/登り1時間半〜2時間 |
|---|---|
| アクセス | JR可部線 可部駅方面から。登山口に駐車場あり |
| 向く人 | 寺社や史跡を巡りながら歩きたい人 |
極楽寺山(広島市佐伯区・廿日市市)|原生林の霊山。山頂に毛利元就ゆかりの極楽寺

広島市と廿日市市の境にそびえる、原生林に包まれた山。山頂には毛利元就が再興した高野山真言宗の極楽寺があります。ところどころフラットな道があり、森林浴を楽しみながら歩けて、休憩用のベンチも各所に。山頂の展望台からは広島湾・宮島・多島美が見渡せます。山頂付近は分岐が多いので、コースを確認しながら歩きましょう。
| 標高/所要 | 693m/登り2時間前後(YAMAQUESTでは初級・3時間30分コース) |
|---|---|
| アクセス | 登山口は複数(廿日市側・五日市側)。山頂近くまで車道もある |
| 向く人 | 森林浴、半日しっかり歩きたい人 |
呉娑々宇山(広島市東区・安芸郡府中町)|標高682m。市内東部の展望の山
府中町と東区にまたがる山で、市内東部からよく見える山容が目印。登山道からは広島市街と瀬戸内海が広がり、水分峡森林公園側からのコースは休憩所も整っています。YAMAQUESTの初級者向けランキングにも入る、市内で「半日しっかり」に向く1座です。
| 標高/所要 | 682m/登り2時間前後(初級・4時間5分コース) |
|---|---|
| アクセス | 水分峡森林公園(府中町)などから |
| 向く人 | 市内で標高差のある山に挑戦したい人 |
③ 絶景と登りごたえの4選|県北の高原と、岩稜の山
白木山(広島市安佐北区)|標高889m。標高差約800mの登りごたえと360度の大展望

太田川と三篠川に挟まれてそびえる、安佐北区の最高峰。低山ながら標高差が約800mあり、市内の山では最も登りごたえがあります。山頂は360度の大展望で、広島市街から呉の山々、瀬戸内海の島々、遠くは道後山・比婆山・三瓶山・恐羅漢山まで。山頂に広がるチュウゴクザサが遠目に白く光り、古くは「白波」と呼ばれました。
| 標高/所要 | 889.3m/登り2.5〜3時間 |
|---|---|
| アクセス | JR芸備線 白木山駅から登山口へ徒歩 |
| 向く人 | 体力に自信があり、しっかり登りたい人 |
窓ヶ山(広島市佐伯区・安佐南区)|中国百名山の岩稜。鎖場・岩場のある中級向け

沼田町と五日市町の間にそびえる、近郊では珍しい岩稜の山で中国百名山のひとつ。美しいキレット(切れ込み)を「窓」と呼ぶことが名前の由来です。山頂は西峰(三角点)と東峰(展望台)に分かれ、巨大な花崗岩が点在する山頂付近からは広島市街や宮島まで見渡せます。鎖場・岩場が多く、中級者以上向け。初心者は経験者と一緒に。
| 標高/所要 | 711m/登り2〜2.5時間 |
|---|---|
| 注意 | 鎖場・岩場あり。登山靴と手袋を |
| 向く人 | 岩場の登りを経験したい中級者 |
道後山(庄原市)|標高1,271m。なだらかな草原の稜線を歩く、県北の初級定番
県北・庄原市の道後山は、登山口(月見ヶ丘)の標高が高いため標高差が小さく、YAMAQUESTの広島県初級者向けランキングで1位(2時間15分コース)。山頂付近はなだらかな草原の稜線で、中国山地を見渡しながら歩けます。夏は市内より涼しく、秋はススキ。広島市内から車で2時間ほど。
| 標高/所要 | 1,271m/登り約1時間半(月見ヶ丘登山口から) |
|---|---|
| アクセス | 広島市内から車で約2時間。月見ヶ丘に駐車場 |
| 向く人 | 初心者でも1,000m級の山に登りたい人、夏の避暑 |
吾妻山・深入山|1,000m級なのに初級。草原の山頂と、360度の展望
庄原市の吾妻山(1,239m)と安芸太田町の深入山(1,153m)は、どちらも登山口の標高が高く、1時間半〜2時間で山頂に立てる「初級の1,000m級」。吾妻山は休暇村から草原を登る開放的なコース、深入山は全体が草原の山で山頂は360度の展望。どちらもYAMAQUESTの初級者向け上位に入っています。市内から1.5〜2時間かかる分、日帰りの「小旅行」として満足度が高い山です。
| 標高/所要 | 吾妻山1,239m/登り約1時間半、深入山1,153m/登り約1時間半 |
|---|---|
| アクセス | 吾妻山:休暇村吾妻山ロッジ側から。深入山:いこいの村ひろしま側から |
| 向く人 | 草原の開放感と展望を求める人 |
13座の比較表
| 山 | エリア | 標高 | 登りの目安 | レベル |
|---|---|---|---|---|
| 黄金山 | 広島市南区 | 222m | 1時間 | 初級(舗装路) |
| 牛田山 | 広島市東区 | 260m | 1〜3時間 | 初級 |
| 高尾山 | 広島市 | — | 1時間 | 初級 |
| 日浦山 | 海田町 | — | 1時間 | 初級 |
| 武田山 | 広島市安佐南区 | 411m | 1.5時間 | 初級 |
| 弥山 | 宮島 | 535m | 1.5〜2時間 | 初級(公認コース) |
| 金亀山 | 広島市安佐北区 | 約496m | 1.5〜2時間 | 初級 |
| 極楽寺山 | 広島市・廿日市市 | 693m | 2時間 | 初級〜 |
| 呉娑々宇山 | 広島市東区・府中町 | 682m | 2時間 | 初級〜 |
| 白木山 | 広島市安佐北区 | 889m | 2.5〜3時間 | 中級(標高差大) |
| 窓ヶ山 | 広島市佐伯区 | 711m | 2〜2.5時間 | 中級(岩場) |
| 道後山 | 庄原市 | 1,271m | 1.5時間 | 初級 |
| 吾妻山・深入山 | 庄原市・安芸太田町 | 1,239m/1,153m | 1.5時間 | 初級 |
服装と持ち物|低山でも「靴・水・雨具」の3つは外さない
- 靴:①の低山はスニーカーでも可。②以降は軽い登山靴かトレッキングシューズ。滑る岩と下りの膝を守る
- 水:1人1L以上。低山でも夏は2L。山頂に自販機はない
- 雨具:山の天気は変わる。100円のポンチョでもいいので必ず
- 服:綿のTシャツは汗で冷える。化繊のシャツ+薄手の上着。長ズボンで虫と枝を防ぐ
- その他:帽子、手袋(岩場)、行動食(おにぎり・チョコ)、地図アプリ(YAMAP など)をダウンロードしておく
登山のマナー|知らないと恥ずかしい5つ
- 登り優先:狭い道ですれ違うときは、登っている人に道を譲る
- あいさつ:すれ違うときの「こんにちは」は、安全確認も兼ねている
- ゴミは持ち帰る:みかんの皮も。山に捨てていいものはない
- 道を外れない:植物を踏まない、近道をしない。弥山は公認コース以外に入らない
- 登山計画を家族に伝える:低山でも「どの山に、何時に下りる」を誰かに伝えておく
広島の登山のよくある質問
- 初心者におすすめの広島の山は?
- 市内なら黄金山・牛田山(1時間)、景色重視なら宮島の弥山(紅葉谷コース)、県北なら道後山が定番です。
- 宮島で登山できる?
- できます。弥山(535m)に大聖院・紅葉谷・大元の公認3コースがあり、初心者は紅葉谷コースを。それ以外の道は危険なので立ち入らないでください。
- 広島で人気の登山スポットは?
- YAMAQUESTの初級者向けランキングでは道後山・弥山・吾妻山・深入山・呉娑々宇山が上位。登りごたえなら白木山、岩場なら窓ヶ山が人気です。
- 登山の暗黙のルールは?
- 登り優先、あいさつ、ゴミの持ち帰り、道を外れない、計画を伝える。この5つを守れば十分です。
- 広島市内から電車で行ける山は?
- 牛田山(アストラムライン牛田駅)、日浦山(JR海田市駅)、武田山(JR下祗園駅)、白木山(JR白木山駅)、弥山(JR宮島口→フェリー)です。
まとめ|最初は1時間の低山から、次に弥山、それから県北へ
広島の登山は、市内の低山で「歩く楽しさ」を知り、宮島の弥山で「景色」を味わい、県北の道後山や深入山で「高原の開放感」に出会う、という順番がいちばん無理がありません。靴・水・雨具の3つを用意して、まずは黄金山か牛田山から始めてみてください。



