家計簿のレシートを捨てるタイミングは?残す5種類と保存期間【2026年】

家計簿のレシートを捨てるタイミングは?残す5種類と保存期間【2026年】
2026年9月時点

医療費控除や帳簿書類の保存期間などの制度は、2026年9月に国税庁のサイトで確認した内容です。返品や保証の条件は販売店・メーカーごとに違うので、この記事の一般的な説明を目安に、実際の条件は各社の案内で確かめてください。

家計簿のレシートを捨てるタイミングは、ほとんどのレシートについて「家計簿に入力した直後」で構いません。スーパーやコンビニ、飲食店のレシートは、金額を記録した時点で役目が終わります。財布や引き出しに溜まっていく紙の大半は、この種類です。

迷うのは「一部に捨ててはいけないレシートが混ざっている」からです。返品するかもしれない服、保証書に店の印が無い家電、子どもの通院や薬の領収書、仕事の経費。この4つは、それぞれ違う理由と期間で残す必要があります。

この記事では、捨ててよいレシートと残すレシートの線引きを、国税庁や販売店・メーカーの公式の記述で確認して表にしました。撮影して画像を残せば紙を捨ててよいケースと、紙が要るケース、そしてレシートをためない週1回の運用まで、順に説明します。

先に結論

  • 食費・日用品・外食など日常のレシートは、家計簿に入力したら捨ててよい。残しても使う場面が無い
  • 残すのは5種類。返品・交換の可能性がある物、保証書代わりになる高額品、医療費控除の領収書、セルフメディケーション税制の領収書、事業の経費。理由と期間が違う
  • 医療費控除とセルフメディケーション税制の領収書は、確定申告期限等から5年間、税務署に求められたら出せるように保存する
  • 家計簿のためだけなら、撮影した画像があれば紙は捨ててよい。電子帳簿保存法は事業者の帳簿の話で、個人の家計には関係しない
  • 運用は「撮ったら捨てる」と「週1回の処理」の2本立て。残すレシートは封筒1つにまとめ、家計簿とは分けて置く

捨ててよいレシートと残すレシートの線引き

家計簿に入力したら役目が終わるレシート

レシートの役目は2つあります。1つは「いくら使ったかを家計簿に写す」こと、もう1つは「買ったことを後から証明する」ことです。日常の買い物のレシートは、前者だけの役目です。金額を記録すれば、後から証明する場面がありません。

食費、日用品、外食、コンビニ、ドラッグストアの日用品、交通費、書籍、100円ショップ。こうしたレシートは、家計簿に入力した直後に捨てて構いません。「後で見返して無駄遣いを探すために残す」という考え方もありますが、見返す作業はまず続きません。無駄は家計簿の月ごとの合計で見つかるので、紙で残す理由になりません。

捨てる前に確認するのは、金額と日付が家計簿に入っているか、その1点だけです。品目まで書き写す必要はありません。

残すレシートは5種類

残す必要があるのは、次の5種類です。それぞれ、理由と期間が違います。

種類残す理由残す期間の目安根拠
返品・交換の可能性がある物(服・靴・雑貨・サイズ違いの日用品など)店の返品・交換の条件にレシートの提示が入っていることが多いその店の返品期限まで。多くは購入から数日〜数週間各店の返品規定
保証書付きの高額品(家電・ゲーム機・自転車など)保証書に店舗印や購入日の記入が無いとき、レシートが購入日の証明になるメーカー保証の期間が終わるまで。多くは1年販売店・メーカーの公式FAQ
医療費の領収書(病院・薬局・通院のための交通費の記録)医療費控除の明細書の内容を確認するため、税務署が提示または提出を求めることがある確定申告期限等から5年国税庁 タックスアンサー No.1120
セルフメディケーション税制の対象医薬品の領収書同上。対象商品である旨がレシートに表示される確定申告期限等から5年国税庁 タックスアンサー No.1129
事業や副業の経費(個人事業主・確定申告する人)帳簿書類として保存義務がある白色申告は5年、青色申告は原則7年国税庁 タックスアンサー No.2080、No.2070

この5種類に当てはまらないレシートは、家計簿に入力したら捨ててよい、と決めてしまいます。「なんとなく不安だから」で残すのをやめるだけで、溜まる紙の9割は消えます。

クレポン
クレポン

スーパーのレシートを1年分取っておいたけど、一度も見返さなかったです。残す5種類だけ覚えておけば、あとは迷わず捨てられそう。

医療費控除とセルフメディケーション税制の領収書は5年

領収書は提出しないが、5年は手元に置く

医療費控除(1年間に払った医療費が一定額を超えたとき、所得から差し引ける制度)は、平成29年分から領収書の提出が不要になり、代わりに「医療費控除の明細書」を確定申告書に添付します。ここで「提出しなくてよい=捨ててよい」と考えると危険です。

国税庁のタックスアンサーNo.1120には、明細書の記載内容を確認するため「確定申告期限等から5年を経過する日までの間、医療費の領収書の提示または提出を求める場合があります」と書かれています。つまり、申告した年の翌年3月15日から数えて5年間は、領収書を出せる状態にしておく必要があります。

対象になるのは病院や歯科、調剤薬局の領収書だけではありません。通院のための電車代やバス代も医療費に含められますが、こちらはレシートが出ないので、日付と区間と金額を家計簿に書いておけば足ります。

医療費通知があれば、領収書の一部は要らなくなる

健康保険の運営者(協会けんぽや健保組合など)が発行する「医療費通知」を確定申告書に添付すると、通知に載っている分は明細書の記入を省略できます。同じNo.1120に、5年間の提示を求める対象から「医療費通知を添付したものを除きます」とあるので、通知でカバーされた分の領収書は保存の対象から外れます。

ただし医療費通知は、市販薬や通知に載らない自費診療などを含みません。通知に載っていない支払いの領収書は、引き続き5年間残します。

セルフメディケーション税制は「レシートの印」で見分ける

セルフメディケーション税制は医療費控除の特例で、健康診断や予防接種など「一定の取組」をしている人が、対象の市販薬(スイッチOTC医薬品など)を年間12,000円を超えて買ったとき、超えた部分(最高88,000円)を所得から差し引ける制度です。通常の医療費控除とはどちらか一方を選びます。

対象の医薬品は、ドラッグストアのレシートに「セルフメディケーション税制対象」などの印が付きます。No.1129にも、購入の際の領収書等に対象商品である旨が表示されるとあります。ドラッグストアのレシートを捨てる前に、この印があるかどうかを1秒だけ見る習慣にすると、日用品と一緒に捨ててしまう事故が防げます。領収書の保存期間は医療費控除と同じで、確定申告期限等から5年です。

返品・交換と「保証書代わり」のレシート

店で買った物の返品は、店のルールで決まる

店に自分で出向いて買った物には、クーリング・オフ(一定期間なら無条件で契約をやめられる制度)はありません。国民生活センターの説明でも、クーリング・オフの対象は訪問販売や電話勧誘販売などで、通信販売にも制度はないとされています。店での返品・交換は法律ではなく、その店が決めたサービスです。

だから条件も店ごとに違いますが、「レシートの提示」と「期限」が入っていることはほぼ共通です。服・靴・サイズ違いが起こりやすい日用品・プレゼントは、家計簿に入力したあとも、その店の返品期限までレシートを残します。期限を過ぎたら、そのレシートの役目は終わりです。

保証書に店の印が無いときは、レシートが購入日の証明になる

家電やゲーム機の保証書は、購入日と販売店の記入欄が空欄のまま渡されることがよくあります。この場合、購入日を証明するのがレシートです。ノジマの公式FAQでは「レシート形式の領収書が、メーカー保証書の店舗印の代わりです」とし、故障の際はレシートと保証書を提示すればメーカー保証で修理できると案内しています。

任天堂のサポートページでも、保証書に必要事項の記載が無い場合は、保証書と「購入証明書」(購入時のレシートや領収書、オンラインショップの納品書など。製品名と購入日が記載されているもの)を送るよう案内しています。保証期間中に修理を受ける権利を守るのが、このレシートの役目です。

残し方は簡単で、レシートを保証書に挟むか、ホチキスで留めて、保証書と同じ場所に置きます。保証期間が終わったら、保証書ごと処分して構いません。

感熱紙のレシートは文字が消える。高額品は撮影も添える

レシートの多くは感熱紙で、印字は時間とともに薄くなります。レジプリンターを扱うビジコムの解説では、高温・直射日光・高温多湿に加えて、消毒用アルコール、皮脂などの油分、ビニール製品に含まれる可塑剤(プラスチックを柔らかくする成分)が印字を変質させると説明されています。財布の中の透明なカードポケットは、まさにこの条件です。

1年以上残す可能性があるレシート(高額品の保証、医療費)は、紙をそのまま残すだけでなく、スマホで撮影して画像も残しておきます。紙はクリアファイルではなく紙の封筒に入れると、可塑剤の影響を避けられます。

撮影して画像を残せば、紙は捨ててよいか

家計簿のためなら、画像があれば紙は要らない

家計簿アプリでレシートを撮影して記録しているなら、日常のレシートの紙を残す理由はありません。金額と日付がアプリに入り、撮った画像が残っていれば、紙より確かな記録です。感熱紙のように消えることもありません。

マネトナリ家計簿のように、レシートを撮ると日付・合計金額・店名を読み取って記録するアプリの場合、撮ったあとに読み取り結果を確認して直し、確認が済んだ時点で紙を捨てる、という順番にします。読み取りはレシートの折れやかすれ、照明で結果が変わるので、確認の1手間だけ挟むのがコツです。撮り方のコツはレシート読み取りの仕組みとうまく撮る方法で詳しく説明しています。

電子帳簿保存法は、個人の家計には関係しない

「レシートを画像で保存するなら電子帳簿保存法の要件を満たす必要があるのでは」と心配する人がいますが、家計簿には関係ありません。電子帳簿保存法は、所得税や法人税の申告のために帳簿や書類を保存する義務がある人(国税庁は「保存義務者」と呼びます)が、その帳簿や書類を電子データで保存するときのルールを定めた法律です。

国税庁の制度概要では、スキャナ保存や電子取引データの保存について、いずれも「保存義務者」を主語にして説明しています。給与所得者が自分の家計を記録するためにレシートを撮影する行為は、この法律の対象ではありません。画像の解像度やタイムスタンプの要件を気にする必要はなく、家計簿アプリやスマホの写真で十分です。

税金の証明に使うレシートは、紙も残す

一方で、医療費控除やセルフメディケーション税制の領収書は、税務署から「提示または提出」を求められる可能性がある書類です。国税庁のページは領収書そのものを対象にしているので、家計の運用としては、画像を撮ったうえで紙も5年間残しておくのが確実です。

個人事業主や副業で確定申告をしている人の経費のレシートは、帳簿書類として保存義務があります。白色申告では領収書などの書類は5年、青色申告では帳簿書類は原則7年(請求書・見積書・納品書・送り状などは5年)です。この場合、画像だけで紙を捨ててよいかは電子帳簿保存法のスキャナ保存の要件に関わるので、国税庁のページか税理士に確認してから決めます。家計の話とは切り分けて考えてください。

レシートの目的画像だけで紙を捨ててよいか理由
家計簿の記録(日常の買い物)捨ててよい。撮らずに捨ててもよい金額と日付が家計簿に入れば役目が終わる
返品・交換期限までは紙を残す店の返品条件は原本の提示が多い
保証書代わり(高額品)紙を残し、画像も添える感熱紙は薄くなる。修理時は原本を求められることが多い
医療費控除・セルフメディケーション税制紙を5年残し、画像も添える税務署が領収書の提示・提出を求めることがある
事業・副業の経費要件を確認してから判断帳簿書類の保存義務がある。スキャナ保存には要件がある

レシートをためない運用:撮ったら捨てる、週1回の処理

財布から出す場所を1つ決める

レシートが溜まる原因は、「家計簿につけるまで捨てられない」と「家計簿につける時間が取れない」の組み合わせです。解決策は、家計簿につける前の置き場を1つに固定し、処理する曜日を決めることです。

  1. 帰宅したら、財布のレシートを全部出して、決めた箱(小さなトレーや封筒)に入れる。この時点では仕分けしない
  2. 買ったその日のうちに撮影できるレシートは、その場で撮って確認し、捨てる。当日にできないものは箱に残す
  3. 週1回、曜日を決めて箱のレシートをまとめて撮影する。10枚なら5分で終わる
  4. 撮影しながら、残す5種類(返品・保証・医療費・対象医薬品・経費)だけを抜き出し、「残す封筒」に移す。それ以外は撮った直後に捨てる
  5. 月末に「残す封筒」を1回だけ見る。返品期限や保証期間が過ぎたものは捨てる。医療費の領収書は年ごとの封筒に移す

週1回にまとめると、家計簿を開く回数が減るぶん続けやすくなります。まとめて処理する運用は週1回まとめて撮るだけで家計簿を回す方法で、入力の手間そのものを減らす考え方は家計簿がめんどくさい原因と撮るだけの運用で詳しく書いています。

残すレシートの置き場は「家計簿と別」にする

残すレシートを家計簿ノートに貼ったり、アプリの画像に頼ったりすると、5年後に探せません。残す封筒は、家計簿とは別に、保証書や年金の通知など「書類」の仲間として置きます。

おすすめは、封筒を3つに分けることです。「返品・保証(期限が来たら捨てる)」「医療費(年ごとに1枚。確定申告が終わったら年を書いて5年保管)」「経費(確定申告をする人だけ)」。医療費の封筒は、年末に中身を合計して10万円(または総所得金額等の5%)を超えそうかを見れば、確定申告の準備にもなります。

クレポン
クレポン

「箱に入れる」「週1回撮る」「残す封筒に移す」の3つだけなら、ズボラな自分でもできそうです。捨てる判断を毎回しなくていいのが楽ですね。

レシートの扱いで避けたいこと

  • 医療費の領収書を「明細書を出すから不要」と考えて捨てる。確定申告期限等から5年間は提示を求められることがある
  • 高額品のレシートを財布の透明ポケットに入れたままにする。可塑剤と皮脂で印字が消える
  • クレジットカードで払ったレシートを、カード番号の一部が印字されたまま丸めて捨てる。細かく破るか、シュレッダーにかける
  • 「いつか見返す」ために日常のレシートを全部残す。見返す時間は来ず、残す5種類が紛れて探せなくなる

よくある質問

家計簿に入力したレシートは、その日のうちに捨てても大丈夫ですか
日常の買い物のレシートなら、金額と日付が家計簿に入っていれば、その日のうちに捨てて大丈夫です。捨てる前に、返品の可能性・保証書代わり・医療費・セルフメディケーション税制の印・経費の5つに当てはまらないかだけ確認してください。
クレジットカードの明細があれば、医療費の領収書は捨ててよいですか
国税庁が提示または提出を求める対象は「医療費の領収書」です。カード明細は支払いの記録であって領収書ではないので、領収書は5年間残してください。健康保険の医療費通知を添付した分は対象から外れます。
家計簿アプリで撮影した画像は、医療費控除の証明に使えますか
家計の記録としては十分ですが、税務署に求められたときに出すものは領収書です。画像は紙が薄くなったときの控えと考えて、紙も5年間残すのが確実です。
個人でも電子帳簿保存法の要件を満たす必要がありますか
給与所得者が自分の家計を記録する目的なら、電子帳簿保存法の対象ではありません。この法律は、所得税や法人税の申告のために帳簿書類を保存する義務がある人(事業者)のルールです。副業や事業で確定申告している人の経費だけが関係します。
レシートを無くした家電は、保証が受けられませんか
保証書に購入日と販売店の記入があれば、レシートが無くても保証書だけで受けられるのが一般的です。記入が無い場合は、購入日を証明する書類(レシート、領収書、ネット通販の納品書や注文履歴)が必要になります。ネット通販なら注文履歴が証明になることが多いので、まず購入元の案内を確認してください。

マネトナリ家計簿(近日公開)

レシートを撮るだけで日付・金額・店名を記録できる、端末内保存の家計簿アプリです。口座連携もアカウント登録もなく、入力した家計のデータを運営側に送りません。iOS / Android で近日公開します。

まとめ

家計簿のレシートを捨てるタイミングは、「入力した直後」が基本です。残すのは、返品・交換の可能性がある物、保証書代わりになる高額品、医療費控除の領収書、セルフメディケーション税制の対象医薬品、事業の経費の5種類だけ。医療費と対象医薬品の領収書は確定申告期限等から5年、経費は白色5年・青色原則7年、返品と保証はその期限まで、と期間も決まっています。

家計簿のためだけなら、撮影した画像があれば紙は要りません。電子帳簿保存法は事業者の話で、家計には関係しません。まずは今日、財布のレシートを全部出して、5種類に当てはまらないものを撮って捨てるところから始めてください。

参考