パチンコの収支アプリと収支管理のコツ【2026年】月の上限を決めて記録する

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パチンコの参加率と費用は公益財団法人日本生産性本部「レジャー白書2026(速報版)」詳細資料(2026年7月16日公表、2025年の調査)、ギャンブルに使う金額は久里浜医療センター「令和5年度 ギャンブル障害およびギャンブル関連問題の実態調査」報告書概要(2024年10月)によるものです。アプリの機能と料金は2026年10月にApp Storeと公式情報で確認したもので、価格はストアの表示が正です。
パチンコやスロットの収支は、記憶だけで合わせようとするとほぼ確実にずれます。5万円勝った日のことは何か月たっても覚えているのに、1万5,000円ずつ負けた3日間は「そんな日もあった」で終わってしまうからです。月末に口座の残りを見て首をかしげる原因が、ここにあることは少なくありません。
この記事は勝つための記録ではなく、パチンコに使っているお金を正しく知り、生活費に手をつけない線を引くための記録の付け方をまとめたものです。収支の付け方、月の上限の決め方、専用の収支アプリと家計簿アプリの使い分けを、公的な調査の数字と具体的な金額で示します。
先に結論
- 記録するのは「日付・投資額・回収額・差額」の4つで足ります。機種や店は、続けられそうなら足せば十分です。
- レジャー白書2026(速報版)では、2025年にパチンコをした人の年間平均費用は9万3,000円、年間平均活動回数は25.5回でした。1回あたり約3,600円が平均的な水準です。
- 月の上限は「負けてもよい額」として、手取りから固定費・生活費・貯金を引いた残りの中で決めます。勝った月も上限は広げません。
- 機種別・店別に振り返りたいなら専用の収支アプリ、家計全体の中で使いすぎていないかを見たいなら家計簿アプリに「パチンコ・スロット」の項目を作る方法が向いています。
パチンコの収支を記録する理由
収支を付ける目的は2つです。1つは、体感と実際の差を数字で知ること。もう1つは、月の上限を決めて、それを守れているかを確かめることです。
体感がずれやすいのは、勝ち負けの金額が日によって大きく振れるからです。月5回打って、+4万円、−1万5,000円、−2万円、−1万円、−1万8,000円だったとします。いちばん印象に残るのは4万円勝った日ですが、合計は−2万3,000円です。記録がなければ「今月は勝ち越した気がする」となり、給料日前に足りなくなった理由が説明できません。
全国の平均と比べられるのも、記録があってこそです。日本生産性本部の「レジャー白書2026(速報版)」詳細資料によると、2025年にパチンコをした人は18歳以上の回答者の7.4%で、した人の年間平均活動回数は25.5回、年間平均費用は9万3,000円でした。1回あたりにすると約3,600円です。
| 数字(2025年) | パチンコ | 中央競馬 | 宝くじ |
|---|---|---|---|
| 参加率 | 7.4% | 8.4% | 19.0% |
| 年間平均活動回数 | 25.5回 | 28.7回 | 13.2回 |
| 年間平均費用 | 9万3,000円 | 9万200円 | 2万4,900円 |
久里浜医療センターが厚生労働省の補助を受けて行った令和5年度の実態調査では、過去1年にギャンブルをした人が使った金額は、1か月あたりの中央値で9,000円でした。一方、スクリーニングテスト(PGSI)で8点以上となり「ギャンブル等依存が疑われる」とされた人では中央値が6万円で、そのうち最もお金を使ったギャンブルはパチンコ(46.5%)、パチスロ(23.3%)の順でした。自分の月の金額がどちらに近いかを知るだけでも、記録を始める意味があります。
パチンコ収支表の付け方
収支表の基本は、投資額・回収額・差額の3つです。
- 投資額:その日に台へ入れたお金の合計。現金で玉やメダルを借りた額をすべて足す
- 回収額:その日に持ち帰ったお金
- 差額:回収額−投資額。マイナスなら負け、プラスなら勝ち
貯玉や貯メダルを使った日は、使った分も投資額に入れます。「財布から出ていないから0円」と数えると、収支が実際より良く見えます。
| 日付 | 投資額 | 回収額 | 差額 | メモ |
|---|---|---|---|---|
| 10/4(土) | 25,000円 | 65,000円 | +40,000円 | 午後から |
| 10/5(日) | 15,000円 | 0円 | −15,000円 | |
| 10/11(土) | 20,000円 | 0円 | −20,000円 | |
| 10/18(土) | 18,000円 | 8,000円 | −10,000円 | 1時間で切り上げ |
| 10/25(土) | 22,000円 | 4,000円 | −18,000円 | |
| 月合計 | 100,000円 | 77,000円 | −23,000円 | 5回 |
この表で見てほしいのは、差額の合計だけでなく投資額の合計です。差額は−2万3,000円でも、月に10万円が一度は財布から出ています。給料日前に手元のお金が足りなくなるのは、この「一時的に出ていくお金」が大きいことも理由の1つです。
1回ごとに付けて、月ごとに締める
記録はホールを出たその日のうちに、1回ごとに付けます。財布の中身を出かける前と帰ったあとで比べれば、投資額と回収額を覚えていなくても差額は出せます。そのうえで月末に1回、合計と回数を締めます。週に何回も行く人は、週末ごとに途中の合計を見ると、月の上限に近づいていることに早く気づけます。
交通費や食事は入れるか
専用の収支表では、台の勝ち負けだけを差額にするのが一般的です。ただ、お金の使いすぎを防ぐ目的なら、ホールまでの電車代や駐車場代、打っている間の飲み物や食事も「パチンコに行った日にかかったお金」として同じ項目に入れることをおすすめします。差額−1万円の日に交通費と昼食で2,000円使っていれば、家計から出ていったのは1万2,000円です。どちらに入れるかを最初に決め、月の途中で変えないことが、数字を比べられる状態に保つ条件です。
月の上限の決め方
月の上限は「1か月で負けてもよい額」として決めます。投資額で決めると勝った日の回収分でまた打つかどうかの判断が難しくなるので、差額のマイナスで線を引く方がぶれません。
- 手取りの月収を書き出す(例:26万円)
- 家賃・通信費・保険などの固定費と、食費・日用品など生活に必要なお金を引く(例:固定費9万円、生活費8万円で残り9万円)
- 先に貯金に回す額を引く(例:3万円で残り6万円)
- 残りが趣味・交際・服などを含めた「自由に使えるお金」。この中からパチンコの上限を決める(例:2万円)
- 上限を予定の回数で割り、1回あたりの負けの目安を出す(例:月4回なら1回5,000円)。出かける前に、その日に財布へ入れる現金もこの目安に合わせて決めておく
この例の2万円は、レジャー白書の年間平均費用9万3,000円を月に直した約7,800円より多く、依存が疑われる人の中央値6万円よりはずっと少ない水準です。自分の上限が平均と比べてどこにあるかを一度確かめておくと、金額に迷いにくくなります。
上限を守るための決まりは3つあれば十分です。勝った月も上限は広げない(勝った分は翌月に持ち越さず、貯金か生活費に回す)。上限に届いたら、その月はもう行かない。上限を超えた月は、翌月の上限を同じ額のまま据え置き、超えた理由だけを記録に1行残す。3つ目は自分を責めるためではなく、超えやすい状況(給料日直後、連休、新台の時期など)を知るためのものです。
手取りのうち自由に使えるお金がどのくらいかは、生活費全体を一度記録してみないと分かりません。家計の項目の分け方は家計簿の項目の分け方(5〜8個で足りる根拠と迷う支出の置き場)が参考になります。
パチンコ収支アプリの選び方
スマホで記録するなら、パチンコ・スロット専用の収支アプリと、家計簿アプリの2つの選び方があります。どちらが良いかは、何を見たいかで決まります。
専用の収支アプリ
専用アプリの強みは、機種や店ごとの振り返りと、パチンコならではの数字の計算です。2026年10月にApp Storeの公式ページで確認できた例を挙げます。
| アプリ | App Storeの説明にある主な機能 | 料金 |
|---|---|---|
| P-Money(SANKYO AGENCY) | カレンダーで各月の結果を表示、独自のデータベースから店名・機種名を自動入力、貯玉入力、機種別・ホール別の分析、CSVでの一括登録 | 無料。アプリ内課金「P-Money PRO」480円 |
| パチログ - パチンコ収支管理 | 収支・仕事量(期待値)・回転率の自動計算、日別・月別の集計、機種別・店舗別の分析 | 無料。プレミアム会員(1か月900円など) |
| 収支表NEO | カテゴリやタグを付けて記録、日・週・月のカレンダー表示、週・月・年のグラフ | 無料 |
機種や店の選び方まで振り返りたい人、貯玉を細かく管理したい人には、こうした専用アプリが合います。一方で、専用アプリの中に入るのはパチンコの数字だけなので、家賃や食費と並べて「家計の中でどれだけの割合か」を見ることはできません。
家計簿アプリで「パチンコ」の項目を作る
もう1つの方法は、ふだん使う家計簿アプリに「パチンコ・スロット」という収支項目を作り、負けた日は差額を支出、勝った日は差額を収入として記録するやり方です。機種別の分析はできませんが、食費や交際費と同じ画面でパチンコの金額が見えるので、使いすぎに気づくという目的にはこちらの方が直接的です。
| 比べる点 | 専用の収支アプリ | 家計簿アプリ+項目 |
|---|---|---|
| 記録する数字 | 投資・回収・差額、機種、店、回転率など | 差額(交通費や食事を含めてもよい) |
| 得意な振り返り | 機種別・店別の成績 | 月・年の合計と、家計全体の中の割合 |
| 上限の確かめ方 | 月の収支から自分で比べる | 月の合計を、自由に使えるお金と並べて見る |
| 向いている人 | 遊び方そのものを細かく記録したい人 | 生活費に手をつけない線を守りたい人 |
両方を使い分ける人もいますが、記録が2か所に分かれると続きにくくなります。この記事の目的である使いすぎ防止なら、家計簿1本にまとめる方が手間も少なく済みます。円グラフで割合を見るときの読み方は家計簿のグラフの見方にまとめています。
マネトナリ家計簿で付ける場合
マネトナリ家計簿なら、収支項目は支出と収入で分かれているので、支出に「パチンコ・スロット」、収入に「パチンコ・スロット(回収)」を自分で追加し、負けた日は支出、勝った日は収入として記録します。ホールを出たところで「パチンコ 1万円」と話しかければ、金額と収支項目を聞き取って確認画面に入るので、内容を確かめて保存するだけです。項目別の画面では、その月・その年に「パチンコ・スロット」でいくら負けたかの合計と件数、1件あたりの金額、前の月との差が見られるので、月の上限と比べるのも、行く回数が増えていないかを見るのも1画面で済みます。グラフの支出タブの円グラフでは、食費や家賃と並んで家計全体のどれだけを占めているかが分かります。
会員登録なしで使え、記録は端末の中に保存されます。設定の「金額を隠す」をオンにすれば、アプリを開いたときに金額がぼかされ、押したときだけ表示されるので、人前でも開きやすくなります。機種別・店別の分析は専用アプリの役目なので、そこまで見たい人は上の表のアプリと組み合わせてください。
使いすぎが続くときに
記録を付けてみて、上限を何か月も超え続けている、負けを取り戻そうとして予定より長く打ってしまう、生活費や貯金に手をつけた、という状態が続くなら、一人で抱え込まずに相談先を使うのも1つの方法です。久里浜医療センターの調査では、相談機関を利用した本人のうち、問題に気づいてから初めて相談するまでの期間を「1年未満」と答えた人が56.1%で最も多くなっていました。早めに話す人は珍しくありません。
厚生労働省の「依存症対策」のページでは、各都道府県・政令指定都市にある精神保健福祉センター、保健所、依存症相談拠点が、ギャンブルの問題について本人や家族の相談を受けていることが案内されています。家族向けの自助グループの案内もあります。お住まいの地域の窓口は厚生労働省のページからたどれます。
パチンコを続けるためにカードローンやキャッシングで借りている場合は、まず新しい借り入れを止めることを優先します。借りたお金で打つと、記録上の差額に利息の負担が上乗せされ、上限の考え方そのものが成り立たなくなります。返済中の借り入れは、家計簿で返済額を固定費として管理すると全体が見えます。手順はカードローン返済を家計簿で管理する方法にまとめています。なお、本人や家族の申請でパチンコ店への入店を制限する仕組みや、本人の申請で金融機関から借りられなくする仕組みもあり、前述の久里浜医療センターの調査でも対策の1つとして取り上げられています。
つい行ってしまう習慣そのものを変えたいときは、浪費癖を直す方法の「買う前の1手」の考え方が、ホールに向かう前にも使えます。
まとめ
パチンコの収支管理は、勝ち負けを当てるためではなく、自分が実際にいくら使っているかを知るための記録です。投資額・回収額・差額を1回ごとに付け、手取りから逆算した月の上限と比べる。これだけで、給料日前に足りなくなる理由がはっきりします。今日やることは、手取りから固定費と生活費を引いて「自由に使えるお金」を出し、その中でパチンコに充てる上限を1つ決めることです。
よくある質問
- 勝った日の分は記録しなくてもいいですか。
- 勝った日も必ず記録します。負けた日だけを付けると、月の合計が実際より悪く見え、記録を見るのがつらくなって続かなくなります。勝ち負けの両方があって初めて、月の本当の差額が分かります。
- 収支表は紙とExcelとアプリのどれが続きますか。
- ホールを出たその場で付けられるかどうかで選ぶと続きます。帰宅後にまとめてExcelに入れるやり方は、負けた日ほど後回しになりがちです。スマホのアプリならその場で1件入れられ、月の合計も自動で出ます。
- 上限はどのくらいが目安ですか。
- 人によって手取りも固定費も違うので、金額より「どこから出すか」で考えます。家賃や食費のための口座から出さず、自由に使えるお金の一部に収まっていれば、生活は崩れません。迷ったら、まず先月の実績より少し低い額から始め、3か月守れたら見直します。
- 家族に知られずに記録したいです。
- 記録はスマホの中に置き、人前で開くときは金額を隠す設定があるアプリを選ぶと安心です。ただ、上限を超える月が続いているなら、家族に話すことが立て直しの近道になる場合もあります。


