家計簿の項目の分け方【2026年】5〜8個で足りる根拠と迷う支出の置き場

家計簿の項目の分け方【2026年】5〜8個で足りる根拠と迷う支出の置き場
2026年9月時点

生活費の統計は総務省「家計調査」2025年の結果、費目の分け方は同調査の「収支項目分類の基本原則」(2025年報)を使っています。統計は毎年更新されるので、数字を比べるときは最新の公表値を確かめてください。

家計簿の項目の分け方で最初につまずくのは、コンビニで買ったおにぎりを「食費」「外食」「雑費」のどれに入れるか迷う瞬間です。迷いは1回数秒でも、毎日続くと入力そのものが面倒になります。項目は多いほど正確になるのではなく、迷わない数まで減らした方が続きます。

この記事では、総務省「家計調査」の10大費目を物差しに、個人の家計簿は5〜8個で足りる根拠を示します。そのうえで固定費と変動費の分け方、コンビニ・サブスク・ご祝儀・医療費・交通費といった迷いやすい支出の置き場、一人暮らし・共働き・子育て世帯の項目例、項目を増やしすぎたときの戻し方まで順に決めていきます。

結婚を機に家計を任され、アプリの初期項目をそのまま使って3か月で止まった、という人を想定しています。読み終わる頃には、自分の項目が7つ前後に決まっています。

先に結論

  • 個人の家計簿の項目は5〜8個で足ります。国の家計調査でも生活費の大分類は10で、個人の目的は「減らせる支出を見つける」ことなので、それより粗くて構いません。
  • 分け方の軸は「毎月同じ額が、決まった日に出るか」だけです。出るなら固定費、出ないなら変動費。固定費は3つにまとめ、引き落とし日に額を写すだけにします。
  • 迷う支出は「レシート1枚は1項目」「他人のためなら交際費」「年に数回ならその他」の3つのルールで、先に置き場を決めます。
  • 基本形は固定費3つ・変動費3つ・その他の7つです。一人暮らしは6つ、共働きは7つ、子育て世帯は8つが目安です。
  • 増やしすぎたら、直近3か月の平均で月3,000円に届かない項目を「その他」か近い項目に戻します。過去の記録は直しません。

家計簿の項目は5〜8個で足りる

「項目が少ないと分析できないのでは」という不安に、先に答えます。国の統計と個人の家計簿では目的が違い、必要な細かさも違います。

総務省「家計調査」の10大費目

総務省統計局の「家計調査」は、全国の世帯に家計簿をつけてもらい、消費の動きを毎月集計する統計です。この調査では、生活費(消費支出)を支出の目的によって10の費目に大別しています。2025年の月平均額と並べると、次のようになります。

10大費目入るもの二人以上の世帯34歳以下の単身世帯
食料食材、調理食品、飲料、外食、学校給食94,895円41,992円
住居家賃、設備の修繕・維持18,678円35,060円
光熱・水道電気、ガス、水道24,547円8,291円
家具・家事用品家具、家電、寝具、洗剤などの家事用消耗品13,068円5,895円
被服及び履物衣服、靴、クリーニング10,063円6,013円
保健医療医薬品、通院、健康食品15,863円6,735円
交通・通信電車・バス、自動車関係、スマホ・ネット回線45,730円20,640円
教育授業料、教科書、塾11,939円161円
教養娯楽趣味、旅行、書籍、放送受信料32,125円24,242円
その他の消費支出諸雑費(美容・身の回り品など)、こづかい、交際費、仕送り金47,093円28,513円
消費支出の合計314,001円177,542円

出典は総務省「家計調査」2025年の家計収支編です。二人以上の世帯は平均世帯人員2.87人・世帯主の平均年齢60.7歳、単身世帯は34歳以下(平均年齢27.4歳)の値です。

家計調査はこの10費目の下に約500の品目を持ち、贈答用に買った菓子は「食料」ではなく「交際費」に分ける(用途分類)というルールまで決めています。物価や景気の分析に使う統計だからです。個人の家計簿がここまで細かくする必要はありません。

個人の家計簿はもっと粗くてよい3つの理由

個人の家計簿の目的は「減らせる支出を見つける」ことです。10大費目をそのまま使うと、かえって使いにくい箇所が3つあります。

  • 自分に無い費目がある。子どもがいなければ「教育」はほぼゼロで、賃貸なら「住居」は家賃だけです。空の項目は迷いの元にしかなりません。
  • 額の小さい費目が多い。「家具・家事用品」「被服及び履物」「保健医療」は二人以上の世帯でも月1万〜1.6万円で、まとめて「その他」にしても振り返りに困りません。
  • 減らし方が違うものが同じ費目にいる。「交通・通信」は、毎月同じ額のスマホ代と、行動で増減する電車代が一緒です。個人では固定費と変動費で分けた方が、次の行動につながります。

逆に、食費と日用品のように額が大きく行動で減らせるものだけ独立させれば、残りは「その他」で足ります。これが5〜8個に収まる理由です。

基本形は「固定費3つ・変動費3つ・その他」の7つ

世帯の形を問わず出発点にできる7項目です。ここから足し引きして、自分の項目を作ります。

項目種類入るもの
住居固定費家賃・住宅ローン、管理費、駐車場
光熱・通信固定費電気・ガス・水道、スマホ、ネット回線
保険・サブスク固定費生命保険・医療保険、動画や音楽の定額、アプリの月額
食費変動費スーパー、コンビニ、外食、カフェ
日用品変動費洗剤、紙類、シャンプー、掃除用品
交際費変動費飲み会、プレゼント、ご祝儀、手土産
その他変動費衣服、美容、医療費、交通費、趣味、家電

車があれば「車」を、子どもがいれば「教育」を足します。上限は8つと決めておくと、増やしすぎを防げます。

クレポン
クレポン

項目が7つって少なすぎない?あとで「何に使ったか分からない」にならないか心配…

何に使ったかは、項目ではなく店名やメモで分かります。項目は「どこを減らすか」を決めるための粗い箱で、細かい内訳は必要なときに明細を見れば足ります。

固定費と変動費の分け方

項目を分ける前に、支出を固定費と変動費の2つに分けます。ここが決まると、項目の数も記録の手間も半分になります。

判定は「毎月同じ額が、決まった日に出るか」

固定費とは、契約で額が決まっていて、毎月(または毎年)決まった日に出ていく支出です。家賃、保険料、スマホ代、サブスクがこれにあたります。変動費は、その場で使うかどうかを自分で決める支出で、食費、日用品、交際費が中心です。

電気代のように月ごとに額が変わるものは迷いますが、使わなくても契約している限り出るので固定費に入れます。額の変動は、年間の平均で見れば十分です。

判定の質問はいいいえ
契約や申込みで額が決まっているか固定費変動費
今日やめようと思えば、その場でやめられるか変動費固定費
引き落とし日や請求日が決まっているか固定費変動費

3つの質問で答えが割れたら、「その場でやめられない」を優先します。固定費は減らすのに手続きが要り、変動費は今日から減らせます。この違いが、あとで見直すときの順番になります。

固定費は項目を細かく分けなくてよい

固定費は毎月ほぼ同じ額なので、家計簿で毎回比べる意味が薄い支出です。「住居」「光熱・通信」「保険・サブスク」の3つにまとめ、引き落とし日に額を写すだけにします。細かく分けるのは、年に1回の見直しのときで十分です。洗い出しと削る順番は、固定費の洗い出し手順と削る順番で扱っています。

記録の手間は変動費に集中させます。食費・日用品・交際費の3つだけ、レシートや明細を見て日々つける形にすれば、月に使う時間はぐっと減ります。

迷いやすい支出の振り分け

項目を減らすと、「これはどこに入れるのか」という迷いが出ます。迷う支出は決まっているので、先に置き場を決めておきます。

先に決めておく3つのルール

  • レシート1枚は1項目。合計額を、いちばん多く買ったものの項目に入れます。1枚を分けると続きません。
  • 他人のために使ったら交際費。家計調査も、贈答用に買った菓子は食料ではなく交際費に分けています。買った時点で決めて、あとから直しません。
  • 年に数回しか出ないものは「その他」。項目を作るのは、毎月出るものだけです。

よくある10の支出の置き場

支出置き場理由と補足
コンビニのおにぎり・弁当・飲み物食費外食と分けません。コンビニの額を知りたい月だけ、店名で数えます。
コンビニで食べ物と洗剤を一緒に買った食費(多い方)レシート1枚は1項目。洗剤の方が多ければ日用品です。
スーパーで食品と日用品が混在食費同じルールです。日用品の割合が気になる月だけ、レシートで確かめます。
動画・音楽の定額、アプリの月額保険・サブスク使わなくても出る固定費です。年1回まとめて見直します。
ご祝儀・香典・プレゼント交際費他人のための支出です。額が大きい月はメモに「結婚式」と残します。
病院・薬局・市販薬その他通院が続く人は「医療費」を独立させます。確定申告の医療費控除で1年分の合計が要るときにも役立ちます。
電車・バス・タクシーその他通勤定期は決まった日に出るので固定費側です。毎日の移動が多い人は「交通」を独立させます。
ガソリン・駐車場・車検車がある世帯は独立させます。月による差が大きいので年間で見ます。
ネット通販のまとめ買い多い方の項目注文明細を見て、食品が多ければ食費、日用品が多ければ日用品です。
クレジットカードの引き落とし記録しない使った日に項目へ入れているので、引き落とし日に書くと二重になります。

迷ったら「その他」に入れて構いません。「その他」が月の支出の2割を超える月が続いたら、中身を見て項目を1つ足すサインです。

クレポン
クレポン

おにぎりと洗剤のレシート、毎回どっちか迷って手が止まってた。合計をまとめて食費でいいんだね。

手が止まる時間をなくすことが、項目の正確さより大事です。マネトナリ家計簿のようにレシートを撮って日付・合計金額・店名を読み取るアプリでも、記録はレシート1枚につき1件なので、「1枚1項目」のルールがそのまま使えます。

世帯別の項目例(一人暮らし・共働き・子育て)

基本の7つを、世帯の形に合わせて調整した例です。どの世帯も6〜8個に収まります。

項目一人暮らし(6つ)共働き・子どもなし(7つ)子育て世帯(8つ)
住居家賃家賃・ローン、管理費家賃・ローン、管理費
光熱・通信電気・ガス・水道、スマホ、サブスク電気・ガス・水道、スマホ、ネット回線同じ
保険・サブスク(光熱・通信に含める)生命保険、動画配信生命保険、学資保険、動画配信
食費スーパー、コンビニ、外食食材、2人での外食食材、給食費、外食
日用品洗剤、紙類洗剤、紙類洗剤、紙類、おむつ、ミルク
交際費飲み会、プレゼント友人との外食、ご祝儀、帰省の手土産ご祝儀、親戚づきあい
教育(なし)(なし)保育料、習い事、教材
その他衣服、美容、医療、交通、趣味衣服、美容、医療、交通、趣味子ども服、おもちゃ、医療、交通

一人暮らしは保険が無いことが多いので、サブスクを「光熱・通信」に含めて6つにします。一人暮らしの項目と1か月の記録の流れは、一人暮らしの家計簿アプリの始め方、6項目と1か月の流れで詳しく扱っています。

共働きで財布を分けている場合は、共通の生活費だけを1つの家計簿に入れ、各自のこづかいは項目にしません。こづかいは「渡した時点で支出」と決めれば、内訳を追う必要がなくなります。

子育て世帯の「教育」には、保育料・授業料・習い事・教材だけを入れます。給食費は食費、通学定期は交通、制服は衣服です。家計調査も「教育」に入るものを授業料や教科書などに限り、給食は食料の「外食」、通学定期代は「交通・通信」に分けています。ここを混ぜると、教育費が実態より大きく見えます。

項目を増やしすぎたときの戻し方

続けるうちに「外食」「カフェ」「お菓子」「美容」と項目が増え、気づくと15個を超えていることがあります。増えた項目を戻す手順です。

  1. 直近3か月の項目ごとの合計を出します。円グラフではなく、金額の一覧で見ます。
  2. 月平均3,000円に届かない項目に印をつけます。月の支出が20万円なら1.5%で、減らしても家計は変わりません。
  3. 印のついた項目を「その他」か近い項目に統合します。「カフェ」は食費へ、「美容」は「その他」へ。
  4. 過去の記録は直しません。来月からの入力だけ、新しい項目でつけます。
  5. 3か月後に、「その他」が2割を超えていないかだけ確かめます。

アプリを使うなら、項目を追加・編集できるものを選んでおくと、この戻し方がそのままできます。マネトナリ家計簿にも初期の収支項目があり、自分で追加・編集できるので、最初は初期項目のまま始め、迷いが出た項目だけ足したり戻したりする使い方に向いています。

項目を決めるときにやらないこと

  • 「浪費」「無駄遣い」のような評価の項目を作らない。入力のたびに自分を責めることになり、続きません。
  • 過去の記録を新しい項目に振り直さない。直す時間があるなら、今月の入力に使います。
  • 最初から項目ごとの予算を決めない。まず1か月記録して、実際の額を見てから決めます。

決めた項目で最初の1か月を回す

  1. 項目を7つ前後に決め、固定費は引き落とし日と額を書き出します。
  2. 変動費は、レシートや明細を見て「1枚1項目」で入れます。週に1度まとめてでも構いません。
  3. 月末に項目ごとの合計を見て、いちばん大きい変動費を1つだけ決めます。来月減らすのはそこだけです。

締め日の決め方と最初の1か月の手順は、初心者向けの家計簿のつけ方と最初の1か月の手順にまとめています。月末に円グラフと月別推移で何を見るかは、家計簿のグラフの見方で扱っています。

よくある質問

項目は「食費」「日用品」「その他」の3つだけでもいいですか
3つでも家計簿として成立します。ただ固定費が「その他」に混ざると変動費の増減が見えなくなるので、固定費を1つ分けて4つにするのをすすめます。
貯金は項目に入れますか
入れません。給料日に先に別口座へ移し、残りを生活費として記録します。家計調査でも預貯金は消費支出ではなく、「実支出以外の支払」として別に扱っています。
夫婦で項目をそろえる必要はありますか
共通の生活費だけをそろえます。個人のこづかいの中身は各自に任せ、渡した額を支出として1件記録すれば足ります。
「特別費」の項目は作るべきですか
家電、旅行、冠婚葬祭のように年に数回の大きな支出は、「その他」にメモつきで入れ、年間の合計だけ把握すれば足ります。毎月の平均が1万円を超えるなら独立させます。
アプリの初期項目はそのまま使ってよいですか
最初の1か月はそのままで構いません。使わなかった項目を消し、迷った項目をまとめる作業は、記録がたまってからの方が判断しやすいです。

マネトナリ家計簿(近日公開)

レシートを撮るだけで日付・金額・店名を記録できる、端末内保存の家計簿アプリです。口座連携もアカウント登録もなく、入力した家計のデータを運営側に送りません。iOS / Android で近日公開します。

まとめ

家計簿の項目は、固定費3つ・変動費3つ・その他の7つが基本形で、世帯に合わせて6〜8個に調整します。迷う支出は「1枚1項目」「他人のためなら交際費」「年に数回ならその他」で先に置き場を決め、増えすぎたら月3,000円未満の項目を統合します。今日やることは1つ、自分の項目を紙に7つ書き出すことです。

参考