家計簿のつけ方を初心者向けに解説【2026年】最初の1か月でやること

家計簿のつけ方を初心者向けに解説【2026年】最初の1か月でやること
2026年9月時点

本文の統計は総務省「家計調査」の2025年平均結果、アプリの機能や料金は2026年9月に公式サイトで確認したものです。価格はストアの表示が正で、改定されることがあります。

家計簿のつけ方で初心者がつまずくのは、書き方ではなく「決めていないこと」の多さです。いつからいつまでを1か月と数えるのか、コンビニのコーヒーは何の項目なのか、手書きとアプリのどちらにするのか。決めていないまま始めると、迷うたびに手が止まります。

この記事では、始める前に決める3つのこと(締め日、収支項目、記録の手段)を先に片づけ、そのあと「毎日3分の記録」「週末10分の確認」「月末に見る3つの数字」を順に示します。最初の1か月をこの型でやり切れば、2か月目からは自分の家計の数字で判断できるようになります。

先に結論

  • 始める前に決めるのは「締め日」「収支項目」「記録の手段」の3つだけです。締め日は給料日の前日、項目は6つ、手段は入力にかかる秒数で選びます。
  • 毎日の記録は「レシートを1か所に集めて、夜にまとめて入れる」の1動作にします。迷った支出は「その他」に入れて先へ進みます。
  • 週末は10分で「記録漏れを埋める」「今週いちばん多かった項目を見る」の2つだけです。
  • 月末に見るのは「収入と支出の差」「項目ごとの割合」「固定費の合計」の3つです。家計調査(2025年)では、勤労者世帯は手取りの65.0%を消費に使い、35.0%を残しています。
  • 1か月目は節約しません。数字をそろえることが目的で、削るのは2か月目からです。

始める前に決める3つのこと

「毎日つける」より前に、「何を1か月と呼ぶか」「支出をどう分けるか」「どこに書くか」を決めておく方が続きます。どれも10分あれば決まります。

締め日は給料日の前日にする

締め日とは、家計簿の1か月をどこで区切るかの日付です。カレンダーどおり1日から月末にすると、25日に入った給料が「今月の収入」なのか「来月の収入」なのかで迷います。給料日の前日を締め日にすれば、給料が入ってから次の給料の前日までが1か月になり、収入と支出が1対1で対応します。

給料日が25日なら、25日に始まって翌月24日に締める形です。区切り方の考え方と、月末締めとの違いは家計簿の締め日を給料日に合わせる理由と月の区切り方で詳しく説明しています。

収支項目は6つから始める

収支項目とは、支出を「食費」「住居費」のように分けるための入れ物です。最初から15個も作ると、おにぎりを「食費」にするか「外食」にするかで毎回止まります。1か月目は次の6つで足ります。

項目入れるもの迷ったときの決め方
住居費家賃、管理費、駐車場代毎月同じ額で住まいに払うものは全部ここ
水道光熱費・通信費電気、ガス、水道、スマホ、ネット回線使わなくても請求が来るものはここ
食費スーパー、コンビニ、外食、カフェ口に入るものは1か月目は全部食費でよい
日用品洗剤、ティッシュ、薬、シャンプー食べないが毎日使うものはここ
交通費定期代、電車・バス、ガソリン、タクシー移動にかかったお金はここ
その他服、趣味、交際費、上の5つに入らないもの全部3秒迷ったらここ。月末に中身を見る

収入は「給料」の1項目だけで構いません。項目を6つに絞る根拠と、迷いやすい支出(サブスク、飲み会、ふるさと納税など)の振り分けは家計簿の項目は5〜8個で足りる理由と迷いやすい支出の分け方にまとめています。

記録の手段は「入力にかかる秒数」で選ぶ

手段は手書き、表計算(Excelやスプレッドシート)、アプリの3つです。続くかどうかは「1件の支出を記録するのに何秒かかるか」でほぼ決まります。1件30秒なら月60件で30分、1件10秒なら10分です。

手段1件の記録にかかる時間の目安向いている人集計
手書きノート30秒〜1分(書く+電卓で足す)書くことで記憶に残したい人、スマホを見たくない人自分で足す
表計算20〜30秒(パソコンを開く時間は別)自分の形式で作りたい人、パソコンを毎日開く人数式で自動
アプリ(手入力)5〜10秒(金額と項目を選ぶ)外出先でその場で入れたい人自動
アプリ(レシート撮影)5秒前後(撮る+確認)レシートをもらう買い物が多い人自動

手書きと表計算の向き不向きは手書きの家計簿とアプリのどちらが向いているかの比較で細かく比べています。1か月目に大事なのは、月末に「項目ごとの合計」と「全体の合計」がすぐ出ることです。手書きの場合は、週末に合計を出す時間を最初から予定に入れておきます。

アプリを使うなら、レシートを撮ると日付・合計金額・店名を読み取って記録してくれるものが、1件あたりの時間を最も短くできます。たとえばマネトナリ家計簿は、レシートを撮って読み取り結果を確認するだけで記録が終わり、収支項目は自分で6つに編集できます。データは端末の中だけに保存され、口座やカードの連携やアカウント登録が無いので、始める日に設定することがほぼありません。読み取りの結果はレシートの折れやかすれ、照明で変わるので、取り込んだあとに金額を1回見る癖はつけておきます。読み取りの仕組みとうまく撮るコツはレシート読み取りの精度の考え方と撮り方のコツに書いています。

クレポン
クレポン

締め日も項目も決めずにノートを買って、3日目にコンビニのコーヒーをどこに書くかで止まったことがあるよ。先に決めておけば迷わないんだね。

毎日の記録の型(1日3分)

3つが決まったら、毎日やることは1つだけです。「レシートと明細を1か所に集めて、夜に決まった時間にまとめて記録する」。これを1動作として固定します。

レシートは財布の1か所に集めて、寝る前に入れる

買い物のたびに記録しようとすると、レジの前で手が止まります。最初から「夜にまとめて」と決めた方が、忘れたときの罪悪感が出ません。レシートは財布の決まったポケットに入れ、寝る前の3分で出して記録します。レシートが無い支出(自販機、割り勘、交通系ICのチャージ)はスマホのメモに金額だけ打っておき、夜に一緒に入れます。

カードや電子マネーは「払った日」で記録する

クレジットカードは引き落としが翌月以降になるので、「使った日」と「引き落とされた日」のどちらで書くか迷います。1か月目は「払った日(レジを通った日)」で統一します。引き落とし日で書くと、今月の使いすぎが来月の家計簿に出て、振り返りが1か月ずれるからです。電子マネーはチャージした日ではなく、使った日で記録します。チャージは支出ではなく財布の移動なので、家計簿には書きません。

迷った支出は「その他」に入れて先へ進む

分類で迷う時間が、家計簿をやめる一番の原因です。3秒迷ったら「その他」に入れて次へ進みます。月末に「その他」の中身を見て、同じ種類の支出が3回以上あれば、2か月目に項目を1つ足します。項目は最初に完成させるものではなく、1か月使ってから育てるものです。

  1. 買い物をしたら、レシートを財布の決まったポケットに入れる。レシートが無い支出はスマホのメモに金額だけ打つ
  2. 寝る前に、その日のレシートとメモを出す
  3. 1件ずつ、日付・金額・項目を記録する。アプリならレシートを撮って、読み取った金額を1回確認する
  4. 記録したレシートは捨てるか、封筒に入れる(返品や保証に関わるものだけ残す)
  5. 記録が終わったら、その日の合計を見ない。見るのは週末と月末だけにする

「その日の合計を見ない」のは、使った日に落ち込んで開かなくなるのを防ぐためです。数字を見る日を週末と月末に限れば、記録は淡々と続きます。

週末の確認(10分)

週に1回、土曜か日曜の朝に10分だけ家計簿を開きます。やることは2つで、それ以上はやりません。

記録漏れを埋める

銀行アプリの入出金と、クレジットカードの利用明細をざっと見て、家計簿に無い支出を足します。ネット通販、サブスクの引き落とし、口座振替の光熱費は、レシートが無いので平日に抜けやすい支出です。ここで週に数件を足すだけで、月末の数字が実際の残高と合うようになります。

今週いちばん多かった項目を1つだけ見る

今週の合計と、項目ごとの合計を見て、いちばん大きかった項目を1つ覚えておきます。「今週は食費が1万5,000円で、うち外食が3回」くらいの粒度で十分です。ここで反省や節約はしません。1か月目の週末確認は、月末に見る数字を作るための下準備です。

月末の振り返りで見る3つの数字

締め日が来たら、その週末に30分とって家計簿を見ます。見る数字は3つです。全部の項目を1つずつ反省する必要はありません。

1つ目、収入と支出の差(残ったか、足りなかったか)

今月の収入(手取り)から支出の合計を引いた数字です。プラスなら残った、マイナスなら貯金を取り崩したか、カードの支払いが翌月に回っています。この1つの数字が、家計簿をつける最大の目的です。

目安として、総務省「家計調査」の2025年平均では、二人以上の世帯のうち勤労者世帯(働いて給料を得ている世帯)の可処分所得(手取りにあたる金額)は月53万2,408円、消費支出は34万6,297円でした。手取りのうち消費に使った割合(平均消費性向)は65.0%、残した割合(黒字率)は35.0%です。世帯主が40歳未満の世帯に限ると、消費に使った割合は55.6%と、より多くを残しています。世帯人員3.2人の平均なので一人暮らしにそのまま当てはめるものではありませんが、「手取りの3分の1前後が残る状態」が1つの基準になります。手取りからの配分ルールの決め方は家計簿の予算を手取りから決める方法で扱います。

2つ目、項目ごとの割合(何に多く使ったか)

6つの項目の合計を並べ、支出全体に対する割合を見ます。アプリなら円グラフで一目で分かり、表計算なら合計欄に割合の数式を1つ足すだけです。ここで見るのは「食費が多い」という感想ではなく、「その他」の中身です。「その他」が支出の3割を超えていたら、中身を見て項目を1つ足します。円グラフと月別の推移で何を見るかは家計簿のグラフの見方(円グラフと月別推移で何を見るか)にまとめています。

3つ目、固定費の合計(毎月同じ額で出ていくもの)

住居費、水道光熱費・通信費、サブスク、保険料など、使わなくても毎月出ていくお金の合計です。1か月目でこの合計が出れば、手取りに対して固定費が何割かが分かります。固定費は1回見直せば毎月効くので、2か月目に手をつける最初の候補になります。固定費を登録しておけるアプリなら、月初に自動で入るので記録漏れも防げます。洗い出しの手順と削る順番は家計簿で固定費を洗い出して見直す手順で説明しています。

月末に見る数字出し方1か月目に判断すること
収入と支出の差手取りの合計から支出の合計を引くプラスかマイナスか。マイナスなら翌月は「その他」を先に見る
項目ごとの割合各項目の合計を支出の合計で割る「その他」が3割を超えていたら項目を1つ足す
固定費の合計毎月同じ額の支出だけ足す手取りの何割かを記録しておく。削るのは2か月目から
クレポン
クレポン

月末に見るのが3つだけなら、30分で終わりそう。今まで「家計簿を見返す」って何をすればいいのか分からなかったんだ。

最初の1か月のスケジュール

ここまでの内容を、給料日を起点にした4週間に並べます。給料日が25日なら、25日が1日目です。

時期やることかかる時間
1日目(給料日)締め日・6項目・記録の手段を決める。手取りの額を収入に記録する。家賃など今月分かっている固定費を先に入れる30分
1週目毎晩3分の記録を始める。分類に迷ったら「その他」へ。週末に記録漏れを埋め、今週いちばん多かった項目を見る毎日3分+週末10分
2週目同じ型を続ける。レシートが無い支出(自販機、割り勘、ネット通販)がメモに残っているか確かめる毎日3分+週末10分
3週目同じ型を続ける。「その他」に同じ種類の支出が3回以上あるか、ここで一度見ておく毎日3分+週末10分
4週目(締め日)収入と支出の差、項目ごとの割合、固定費の合計の3つを出す。2か月目の項目を決める30分

合計しても1か月で3時間かかりません。ゴールは「締め日に3つの数字が出ること」で、節約の成果ではありません。

1か月目にやらないこと

最初の1か月で挫折する人の多くは、やることを増やしすぎています。次の4つは、2か月目以降に回します。

1か月目に手を出さない4つ

  • 予算を決めて守ろうとすること。自分の数字が無い状態で決めた予算は根拠が無く、守れなかったときに家計簿ごとやめる原因になります。
  • 項目を10個以上に増やすこと。分類に迷う時間が増え、記録が止まります。
  • 1円単位で残高と合わせること。数百円のずれは「その他」に入れて先へ進みます。合わせるのは月末に1回だけです。
  • 毎日合計を見て反省すること。数字を見る日は週末と月末に限定します。

3日空いてしまったときは、空いた3日分を思い出せる範囲で入れ、思い出せない分は「その他」にまとめて1件で入れます。空白を埋めようとして完璧に思い出す必要はありません。途切れる原因を「入力・分類・振り返り」に分けて消す方法は家計簿が続かない原因を入力・分類・振り返りに分けて消す方法に書いています。

クレポン
クレポン

1か月目は節約しなくていいって言われると気が楽だね。まず数字をそろえて、削るのは2か月目からか。

よくある質問

月の途中から始めても大丈夫ですか。
大丈夫です。今日から次の給料日の前日までを「0か月目」として記録を始め、次の給料日から正式な1か月目にします。0か月目は数字がそろわなくてよく、記録の型に慣れる期間として使います。
給料日が月によって変わる場合、締め日はどうしますか。
実際に振り込まれた日を1日目にし、次に振り込まれる日の前日を締め日にします。月によって28日間だったり31日間だったりしますが、収入1回に対して支出1か月分が対応していれば、比べる意味は保たれます。
家賃や光熱費のように口座から引き落とされる支出は、いつ記録しますか。
引き落とされた日に記録します。家賃のように額が決まっているものは、1日目に「今月分」として先に入れておくと、月末に記録漏れが出ません。光熱費は額が変わるので、週末の確認で通帳を見て入れます。

マネトナリ家計簿(近日公開)

レシートを撮るだけで日付・金額・店名を記録できる、端末内保存の家計簿アプリです。口座連携もアカウント登録もなく、入力した家計のデータを運営側に送りません。iOS / Android で近日公開します。

まとめ

家計簿の最初の1か月は、締め日・6つの項目・記録の手段を先に決め、毎日3分の記録、週末10分の確認、月末に3つの数字を出す型で回します。節約は2か月目からで、1か月目のゴールは数字がそろうことです。今日やることは1つ、次の給料日を確かめて、締め日を手帳かスマホに書くことです。

参考