家計簿アプリの乗り換えとデータ移行【2026年】書き出しと取り込みを公式で確認

家計簿アプリの乗り換えとデータ移行【2026年】書き出しと取り込みを公式で確認
2026年9月時点

各アプリの機能・料金・書き出しできる期間は、2026年9月に各社の公式サイトと公式ヘルプで確認したものです。アップデートで変わることがあるので、実際に移す前に最新のヘルプを確かめてください。

家計簿アプリの乗り換えで一番の心配は、データ移行です。何年も付けてきた記録が消えるくらいなら、不満があっても今のアプリを使い続けたほうがいい、と考えて動けずにいる人は多いはずです。

実は、持っていけるかどうかは3つの点で決まります。今のアプリからデータを書き出せるか、その書き出しが有料プラン限定か、移行先のアプリが取り込みに対応しているか、です。この3つは各社の公式ヘルプに書いてあるので、調べれば乗り換える前に答えが出ます。

この記事では主要な家計簿アプリの対応を表にまとめ、取り込めない場合の現実的な進め方と、乗り換えない場合の機種変更の移し方まで書きます。読み終わる頃には、自分のケースで何を書き出し、どこから新しく始めるかが決まります。

先に結論

  • アプリ間で持っていけるのは「日付・金額・項目・メモ」の明細だけです。項目の分け方や口座連携の設定、レシート画像は移せません。
  • 書き出しはCSV形式が中心です。マネーフォワード MEとおカネレコは有料プランのみ、Moneytreeも有料プランのみで、Zaimは無料会員でも前後2年分を書き出せます。
  • 他社のCSVを取り込める家計簿アプリは少数です。Zaimは一般的なCSVを取り込め、らくな家計簿はExcel形式の取り込みに対応しています。
  • 取り込めないときは、過去分をCSVで書き出して保管し、新しいアプリは今月の1日から始めるのが一番早くて確実です。
  • 乗り換えない機種変更なら、アカウント型は同じIDでログイン、端末保存型はバックアップファイルの書き出しと復元で移します。

乗り換えで持っていける物と、いけない物

データ移行を考えるとき、最初に切り分けたいのが「何が移せて、何が移せないか」です。家計簿アプリはそれぞれ独自のデータ形式を持っていて、アプリ同士を直接つなぐ仕組みはありません。移せるのは、表計算ソフトで開ける形に書き出した明細だけです。

持っていけるのは「明細の表」まで

書き出したCSVに入っているのは、1行につき1件の記録です。項目は日付・内容・金額・カテゴリ・メモといった列で、これはどのアプリでも大きく変わりません。移行先が取り込みに対応していれば、この明細を新しいアプリの履歴として読み込めます。

逆にいえば、CSVに入らない物は移せません。口座やカードの連携設定、レシートの画像、予算やアラートの設定、グラフの見え方はアプリ側の機能なので、新しいアプリで作り直すことになります。

移せない物は4つある

乗り換え後に「思っていたのと違う」と感じやすいのは次の4つです。事前に分かっていれば、移行の日に慌てません。

移せない物理由新しいアプリでの対処
項目(カテゴリ)の分け方アプリごとに名前と階層が違い、取り込み時に一致しないと別項目になる先に新アプリで項目を作り、CSV側の名前を合わせてから取り込む
口座・カード連携の設定連携は各アプリのアカウントに紐づく新アプリで再登録する。連携の取得開始日を移行データの翌日にして二重計上を防ぐ
レシート画像CSVには文字情報しか入らない保存が必要な物は旧アプリから画像で保存しておく
予算・アラート・グラフの設定アプリ側の機能で、データではない新アプリで設定し直す

項目の分け方は、乗り換えを機に見直す好機でもあります。5〜8項目に絞る考え方は家計簿の項目を5〜8個で足りるように分ける方法にまとめています。

クレポン
クレポン

3年分の記録を全部そのまま持っていけると思ってたよ。明細だけでも残せるなら、まずそれを確保したいな。

主要アプリの書き出し・取り込み対応表(2026年9月)

各社の公式ヘルプで確認した、書き出しの形式と条件、取り込みの有無です。料金はストアやWebの表示が正で、ここでは公式ページの記載を載せています。

アプリ書き出しの形式と方法書き出しは有料限定か書き出せる範囲・条件他社CSVの取り込み
マネーフォワード MECSV。アプリ版は「入出金」画面から1年分、Web版は家計簿画面から1か月ごと有料限定(プレミアム月額540円・年額5,940円)Web版は1か月以上をまとめて出せない。無料会員は過去1年分しか閲覧できない無し(CSV読み込みはPayPayの取引履歴のみ)
ZaimCSV。Web版の設定「ファイル入出力」から期間を指定無料でも可。無料会員は手入力分のみ前後2年、プレミアム(Web月額440円・年額4,378円)は連携分も含め前後10年文字コードはShift_JISかUTF-8を選べる。10年より前はCSVに出せない有り。一般的なCSVを取り込める。1回3,000行まで、カテゴリの取り込みはプレミアムのみ
MoneytreeXLSXまたはCSV有料限定。無料プランは非対応、Grow(Web決済で月額390円・年額3,900円)から対応GrowのAndroid版には未搭載。Work以上はWeb版でも出せる公式ページに案内なし
おカネレコExcelまたはCSV。「支出/収入」タブから期間を選び「出力」でメール送信有料限定(プレミアム月額480円)「出費/収入明細」か「エクセル家計簿」を選ぶ。写真付きも可。バックアップ(ZIP)は別機能でアプリでのみ復元公式ヘルプに案内なし
シンプル家計簿 MoneyNoteCSV。メニューの「データのバックアップ・復元」からメールで出力無料で可(iCloudバックアップのみ有料)同じCSVをiPhone・Android双方で復元できる自社の出力CSVの復元のみ
らくな家計簿バックアップはsqliteファイル。決算画面のエクセルアイコンから期間別の決算をExcel出力ヘルプに有料限定の記載なしバックアップはiCloud・メール・Dropbox・パソコン経由有り。指定の様式に合わせたExcel(tsv)を取り込める。資産と分類を先に登録しておく
マネトナリ家計簿CSV(その月/全期間)。バックアップはZIP無料で可データは端末内に保存。ZIPで書き出し・復元無し

表から分かること

書き出しそのものは、ほとんどのアプリでできます。ただし口座連携型の大手は有料プラン限定で、乗り換えるためだけに1か月分の課金が要るケースがあります。マネーフォワード MEは無料会員だと過去1年分しか画面に出ないので、3年分を残したいならプレミアムに入って書き出すのが唯一の方法です。

取り込み側は対応が分かれます。Zaimは他社CSVを受け入れる前提で作られていて、マネーフォワード ME・ワンバンク・シンプル家計簿のファイルなら列の割り当てを自動で設定します。それ以外のアプリは、自社のバックアップを戻す機能はあっても他社のCSVは読みません。

口座連携が要らない人なら、連携なしのアプリへ移ると再連携の手間が丸ごと消えます。連携なしで足りる人の条件は口座連携なしの家計簿アプリで足りる人の条件と端末保存という選択肢で整理しています。

乗り換えの手順を4ステップで

順番を守ると、データを失うことも二重に付けることもありません。旧アプリの解約や削除は、最後の最後です。

  1. 移行先が何を取り込めるかを先に確かめる。新しいアプリの公式ヘルプで「CSV」「インポート」「取り込み」を検索します。取り込めないなら、この時点で「過去分は保管、今月から新規」と決めてしまいます。
  2. 今のアプリからCSVを書き出し、パソコンかクラウドに保管する。有料限定なら1か月だけ加入して全期間を出します。マネーフォワード MEのWeb版は1か月ごとなので、月の数だけ繰り返します。ファイルはスマホの中だけに置かず、Googleドライブなどにも置きます。
  3. 取り込めるアプリなら、テスト取り込みで確認してから本番に入れる。Zaimは「アップロードをテスト」で結果を見てから本番に反映できます。項目名が合わないと別項目が増えるので、先に新アプリ側の項目を作っておきます。1回3,000行までなので、3年分なら年ごとに分けます。
  4. 新しいアプリを月初から使い始め、1か月は旧アプリを残す。初月は集計が合っているかを月末に見比べます。問題がなければ旧アプリを解約し、書き出したCSVは残しておきます。

取り込めないときの現実的な進め方

取り込みに対応していないアプリへ移るなら、無理に過去分を入れ直す必要はありません。過去の明細はCSVで書き出して保管し、新しいアプリは今月の1日から付け始めます。この形にすると、移行の作業は書き出しの数分で終わります。

過去分を新アプリの中で見たい場合は、月ごとの合計だけを手で入れる方法があります。たとえば「2025年の食費 合計」のように、月1行ずつ12か月分を入力すれば、月ごとの推移グラフで去年との比較ができます。明細を全部入れるより数分で済み、比較の目的は果たせます。

始める日は月初か給料日に合わせます。月の途中から始めると初月だけ半端な集計になり、翌月以降と比べられません。締め日の考え方は家計簿の締め日を給料日にする利点と月の区切り方で詳しく書いています。

クレポン
クレポン

過去分はファイルで持っておいて、新しいのは今月から。それなら今週末に終わりそうだ。

乗り換えない機種変更なら、移し方は2通り

アプリはそのままでスマホだけ変えるなら、データ移行は乗り換えよりずっと簡単です。アプリの型によって手順が決まっています。

アカウント型はログインするだけ

マネーフォワード ME・Zaim・Moneytreeのようにサーバーにデータを置くアプリは、新しい端末で同じIDとパスワードでログインすれば記録がそのまま出てきます。Zaimの公式ヘルプも「データの引き継ぎ操作は必要ありません」と案内しています。機種変更の前に、どのログイン方法(メール・Apple・Google)で登録したかだけ確かめておきます。

注意したいのは口座連携です。端末が変わると連携先の再認証を求められることがあるので、変更後の最初の週に連携の取得状況を一度見ます。

端末保存型はバックアップファイルを書き出して復元する

シンプル家計簿 MoneyNoteやらくな家計簿のように端末の中にデータを置くアプリは、旧端末でバックアップファイルを書き出し、メールやクラウドで新端末に送って復元します。OSをまたぐ移行(iPhoneからAndroidなど)も、この方法なら可能です。

マネトナリ家計簿も端末保存型で、同じ考え方で移せます。旧端末の設定からZIPでバックアップを書き出してGoogleドライブやiCloud Driveに保存し、新端末にアプリを入れてからそのZIPを選んで復元すれば、記録・収支項目・固定費がそろって戻ります。アカウント登録が無いぶん、この書き出しと復元が唯一の引き継ぎ手段なので、機種変更の前に必ず1回書き出しておきます。別のアプリへ乗り換える場合はCSV(その月/全期間)で明細を書き出せますが、他社のCSVを取り込む機能は無いので、乗り換えてくる側は「過去分は保管、今月から新規」の形になります。

データ移行でやってはいけないこと

  • 旧アプリを先に削除・退会する。書き出しが終わって新アプリで1か月集計を確かめるまで残します。
  • 書き出したCSVをスマホの中だけに置く。端末の初期化で一緒に消えるので、パソコンかクラウドにも置きます。
  • 取り込み後に口座連携の取得開始日を合わせない。移行した明細と連携で取った明細が二重に計上されます。
  • 取り込みを本番でいきなり実行する。テスト機能があるアプリでは、必ず先にテストで結果を見ます。

よくある質問

無料プランのまま、マネーフォワード MEのデータを書き出す方法はありますか
ありません。公式ヘルプでは家計簿データのダウンロードはプレミアム会員に限られています。全期間を残したいなら、1か月分だけ加入して書き出すのが現実的です。無料会員は過去1年分しか閲覧できないので、2年以上前の記録を残したい人ほど早めに書き出します。
CSVは何で開けばいいですか。スマホだけで移行できますか
CSVはExcelやGoogleスプレッドシートで開ける表のファイルです。書き出しはスマホでもできますが、列の名前を合わせたり年ごとに分けたりする作業はパソコンのほうが早く、Zaimの取り込みもWeb版の機能です。取り込みをするならパソコンを1回使う前提で計画します。
取り込んだ明細と、新しく連携した口座の明細が二重になりました
連携の取得開始日が移行データの期間と重なっています。Zaimでは連携時にデータ取得開始日を指定できるので、移行データの最終日の翌日にします。すでに二重になった分は、移行データのメモに付く目印(Zaimなら「#引継」)で検索し、まとめて削除します。
手書きの家計簿からアプリに移す場合も同じですか
考え方は同じで、過去分は入れ直さず、アプリは今月から始めるのが早いです。去年との比較をしたければ、月ごとの合計だけを1行ずつ入れます。手書きとアプリの向き不向きと移行時の落とし穴は家計簿は手書きとアプリのどっちが向くかと移行の落とし穴にまとめています。

マネトナリ家計簿(近日公開)

レシートを撮るだけで日付・金額・店名を記録できる、端末内保存の家計簿アプリです。口座連携もアカウント登録もなく、入力した家計のデータを運営側に送りません。iOS / Android で近日公開します。

まとめ

家計簿アプリの乗り換えで持っていけるのは明細だけで、書き出しが有料限定か、移行先が取り込めるかは公式ヘルプで分かります。取り込めないなら、過去分はCSVで保管して新しいアプリは今月から、と割り切れば作業は数分で終わります。まずは今使っているアプリのヘルプを開き、「CSV」で検索して書き出しの条件を確かめるところから始めてください。

参考