新社会人の家計簿は最初の3か月で決まる【2026年】初任給からの付け方

新社会人の家計簿は最初の3か月で決まる【2026年】初任給からの付け方

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2026年10月時点

新卒の賃金は厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」、社会保険料の差し引き方は日本年金機構、奨学金の返還時期は日本学生支援機構の公式ページで確認したものです。給料の締め日や支払日は会社ごとに違うので、自分の給与明細と就業規則で確かめてください。アプリの機能と料金は2026年10月に公式情報で確認しました。

社会人1年目の家計は、毎月同じ形をしていません。最初の給料は社会保険料が引かれずに多めに見え、翌月から手取りが減ります。引っ越しや家具、スーツで大きなお金が出るのも最初の数か月に集中し、秋には奨学金の返還が始まる人もいます。2年目の6月には住民税が引かれ始めます。

この「形が変わる時期」を知らないまま家計簿をつけると、4月の数字を基準にしてしまい、5月や6月に赤字になって慌てます。この記事では、社会人1年目の最初の3か月に絞って、給与明細の読み方、手取りが変わる時期、立ち上げの費用の分け方、固定費の決め方を順に示し、3か月後に自分の家計の基準を作るところまで案内します。

先に結論

  • 令和7年の賃金構造基本統計調査では、大学卒の新卒の賃金は男女計26万2,300円(前年比5.6%増)です。家計簿の基準にするのはこの額面ではなく、給与明細の「差引支給額(手取り)」です。
  • 健康保険と厚生年金の保険料は、当月の給料から前月分を差し引く仕組みです。4月入社なら、4月分の保険料は5月の給料から引かれるので、最初の給料は多めに見えます。
  • 住民税の天引きは2年目の6月から本格的に始まります。前年が学生だった1年目はほとんど引かれないので、その間に準備のお金をよけておきます。
  • 引っ越し、家具家電、スーツなどの最初の出費は「立ち上げ費」という項目に分け、毎月の生活費と比べる数字から外します。
  • 家計の基準を決めるのは、社会保険料が引かれた5月と6月の2か月分がそろってから。7月から先取り貯金の額を決めます。

初任給の給与明細で見る3か所

最初の給与明細を受け取ったら、家計簿をつける前に次の3か所を確かめます。

明細の欄中身家計簿での使い方
総支給額(支給合計)基本給に通勤手当や残業代などを足した額家計簿には入れない。昇給や残業の増減を確かめるときに見る
控除額(控除合計)健康保険、厚生年金、雇用保険、所得税、住民税などどの項目がいつから引かれ始めたかを確かめる
差引支給額総支給額から控除額を引いた、口座に振り込まれる額家計簿の収入として記録する額

家計簿に記録する収入は、差引支給額(手取り)です。額面で予定を立てると、実際には使えない2割前後のお金まで計算に入ってしまいます。通勤手当が給料と一緒に振り込まれる場合は、定期代として出ていくお金なので、交通費の支出として同じ額を記録しておくと、月の支出と収入の差が実態に合います。

最初の給料が多く見える理由

日本年金機構の説明では、事業主は当月支払う給料から前月の標準報酬月額にかかる保険料を差し引くことができ、たとえば5月の給料日には4月分の保険料を差し引きます。4月1日に入社して4月中に最初の給料が出る会社では、その給料からは健康保険と厚生年金の保険料が引かれず、5月の給料から引かれ始めるのが一般的です。

最初の給料と2回目の給料で手取りが数万円違うのはこのためで、使いすぎたわけでも計算が間違っているわけでもありません。会社によっては4月の給料が日割りだったり、支払いが5月になったりするので、自分の明細で「健康保険」「厚生年金」の欄がいつから埋まっているかを見ておきます。

住民税は2年目の6月から引かれる

住民税は前年1年間の所得をもとに計算され、会社勤めの人は6月から翌年5月までの12回に分けて給料から引かれます。社会人1年目の前年は学生なので、アルバイト収入が少なかった人は、1年目の給料から住民税はほとんど引かれません。社会人1年目の所得に対する住民税は、2年目の6月の給料から引かれ始めます。

2年目の6月は、昇給があっても手取りが減ったように感じる月です。1年目のうちから、毎月の手取りの一部を「住民税の準備」として貯金とは別によけておくと、2年目に家計の形を組み直さずに済みます。毎年5〜6月ごろ会社から渡される住民税の決定通知書で、自分の年税額と毎月の額を確かめられます。

社会人1年目のお金のカレンダー

手取りが変わる時期と、まとまった支出が出る時期を、4月入社・3月卒業の場合で並べると次のようになります。

時期家計で起きること家計簿でやること
3〜4月引っ越し、家具家電、スーツ、歓迎会。最初の給料は社会保険料が引かれず多め出費を「立ち上げ費」に分けて記録する。固定費を登録する
5月給料から社会保険料が引かれ始める。手取りが1か月目より減るこの月の手取りを、家計の基準の1つ目にする
6月社会保険料が引かれた手取りが2か月続き、毎月の形が見えてくる5〜6月の2か月分で項目ごとの平均を出す
7月生活の形が落ち着く先取り貯金の額と、住民税の準備の額を決める
10月3月に貸与が終わった奨学金の返還が始まる(毎月27日の口座振替)返還額を固定費として登録する
2年目の6月住民税が引かれ始め、手取りが減るよけておいた住民税の準備で差を埋め、配分を見直す

日本学生支援機構の貸与奨学金は、貸与終了の翌月から数えて7か月目に返還が始まり、3月に貸与が終わった人は10月から口座振替(リレー口座)で返還します。秋から固定費が1つ増えることを、4月の段階で家計簿に書き込んでおくと、10月になって慌てることがありません。

最初の出費は「立ち上げ費」に分ける

社会人1年目の4月の家計簿は、ほぼ確実に赤字です。敷金・礼金や引っ越し代、冷蔵庫や洗濯機、カーテン、スーツと靴、歓迎会。どれも一度きりの出費で、毎月の暮らしの費用ではありません。これを食費や日用品と同じ項目に入れると、4月の数字が大きく膨らみ、5月以降と比べられなくなります。

そこで、最初の数か月だけ「立ち上げ費」という項目を作り、新生活のための一度きりの出費はすべてここに入れます。月末に見るときは、立ち上げ費を除いた支出の合計を「毎月の生活費」として扱います。立ち上げ費の合計は、親から借りた分や貯金から出した分と合わせて別にメモしておくと、何か月で取り戻すかの計画が立てやすくなります。

会社の立て替えは別の項目にする

出張の交通費や備品代を自分で立て替え、あとで精算する場面も1年目から出てきます。立て替えた額を普通の支出として記録すると、その月の支出が実際より多く見えます。「立替」という項目を作って支出と精算の両方をそこに入れ、精算が済んだら差が0円になっているかを確かめる形にすると、生活費の数字が乱れません。

固定費は最初の3か月で決める

固定費は、一度決めると毎月同じ額が出ていく支出です。社会人1年目は、家賃、スマホ、保険、定額サービスを短い期間でまとめて決めることになるので、ここで決めた額がその後数年の家計の土台になります。

固定費1年目に決めること
家賃手取りの3割前後を上限にする。住宅手当がある会社は、手当を差し引いた自己負担額で考える
スマホ・ネット回線学生向けの割引が切れる時期を確かめ、データ量に合ったプランを選ぶ
保険勤め先の健康保険と、会社の福利厚生でまかなえる範囲を先に確かめてから考える
定額サービス学生時代から続けているものを並べ、使っているものだけ残す
奨学金の返還返還額と開始月を、返還確認票やスカラネット・パーソナルで確かめる

手取りに対する家賃や固定費の上限を金額で見たい人は、手取り20万のやりくり(配分モデル3パターン)が参考になります。固定費を洗い出して見直す手順は家計簿で固定費を見直す手順にまとめています。

最初の3か月の付け方

  1. 給料日の前日を締め日にし、給料日から次の給料日の前日までを1か月とする
  2. 給料が入った日に、差引支給額を収入として記録する。通勤手当が含まれる場合は、定期代を交通費として記録する
  3. 家賃、スマホ代、保険料、定額サービスを固定費として先に入れる。10月から始まる奨学金の返還もこのときに予定しておく
  4. 毎日の支出は、寝る前にその日の分をまとめて記録する。引っ越しや家具の出費は「立ち上げ費」、精算予定の出費は「立替」に入れる
  5. 5月と6月の締め日に、立ち上げ費と立替を除いた支出の合計を出し、手取りとの差を見る

締め日を給料日に合わせる理由は家計簿の締め日の決め方で、毎日の記録・週末の確認・月末の振り返りの型は家計簿のつけ方(初心者向け・最初の1か月)で詳しく説明しています。

3か月後に見る4つの数字

6月の締め日が来たら、5月と6月の2か月分で次の4つを出します。4月は社会保険料が引かれていない月なので、基準には使いません。

数字出し方使い道
基準の手取り5月と6月の差引支給額の平均この額を毎月の収入として計画を立てる
固定費の合計家賃、通信、保険、定額サービスの合計手取りの何割かを確かめる。半分を超えていたら家賃以外から見直す
変動費の月平均立ち上げ費と立替を除いた、食費・日用品・交際などの2か月平均週ごとに使える額の目安にする
残った額基準の手取り−固定費−変動費の月平均先取り貯金と住民税の準備に、どう分けるかを決める

たとえば基準の手取りが19万5,000円、固定費が7万8,000円、変動費の月平均が7万2,000円なら、残るのは4万5,000円です。このうち3万円を給料日に別の口座へ移す先取り貯金、1万円を住民税の準備にし、5,000円を予備として残す、という配分を7月から始めます。3か月の記録から数字を決めるので、根拠のない「毎月5万円貯める」より守りやすくなります。

アプリで最初の3か月を記録する

1年目の春は仕事を覚えるだけで手一杯になりがちなので、家計簿の記録はできるだけ手間を減らします。マネトナリ家計簿は会員登録や口座の連携がなく、インストールしたその日から記録を始められます。給料を固定収入、家賃やスマホ代、奨学金の返還を固定費として登録しておくと、入金日や支払日に自動で記録されます。収支項目は自分で追加・編集できるので、「立ち上げ費」や「立替」も作れます。

日々の支出は、レシートを撮れば日付と合計金額を読み取り、レシートがない飲み会の割り勘などは「昨日 居酒屋で 4000円」と話しかけて記録できます。グラフの貯金タブでは、収入から支出を引いた額が月ごとと累計で表示されるので、4月の赤字を5月以降でどれだけ取り戻せたかが一目で分かります。記録は端末の中に保存され、機種変更のときはバックアップのファイルで引き継げます。

まとめ

社会人1年目の家計は、4月の給料、5月から引かれる社会保険料、10月からの奨学金の返還、2年目6月からの住民税と、時期によって形が変わります。最初の出費は立ち上げ費に分け、固定費は最初の3か月で決め、5月と6月の記録から基準の手取りと残る額を出して、7月から先取り貯金を始めます。今日やることは、手元の給与明細で差引支給額と、健康保険・厚生年金の欄が埋まっているかを確かめることです。

よくある質問

初任給は家計簿にいくらで記録しますか。
給与明細の差引支給額を記録します。額面(総支給額)は記録しません。最初の給料が社会保険料の引かれていない額なら、そのまま記録して構いませんが、5月以降の手取りとの差は「最初だけ多い分」と考え、立ち上げ費の穴埋めや貯金に回すと家計の形が崩れません。
実家から通う新社会人も家計簿をつけた方がよいですか。
つけた方が貯金のペースをつかみやすくなります。家に入れるお金を固定費として記録し、残りの使い道を3か月分見ると、一人暮らしを始めるときや車を持つときに必要な額の見通しも立てやすくなります。
ボーナスは家計簿にどう入れますか。
収入として記録しますが、毎月の基準の手取りには含めません。支給額は会社や年によって変わるので、まずは立ち上げ費の穴埋めと住民税の準備に充て、残りを貯金に回す順番にすると、月の家計に頼らずに済みます。

参考にした情報