どうしてもまとまったお金が必要なときには、親戚からお金を借りることも1つの手段として有効です。
金融機関から借金するよりも、親戚からお金を借りる方が金銭的な負担は少ないですが、トラブルになるリスクがあることを忘れてはいけません。
どうしても親戚からお金を借りないといけなくなったときのために、どのような言い訳があり、リスクが生じるのか解説していきます。
まずは、親戚からお金を借りる場合の言い訳を見ていきましょう。

「親戚だから」という理由でお金を借りやすいけど、借金だから注意が必要なんだ。
親戚からお金を借りる場合の言い訳
両親や兄弟、友人からお金を借りられなかったとき、「親戚」からお金を借りることも1つの手段であるため、お金を借りるためにどのような言い訳があるか紹介していきます。
冠婚葬祭でお金がないという言い訳
普段の生活の中で出費が大幅に増える要因に「冠婚葬祭」があり、親戚・友人の結婚式が重なれば、移動交通費や宿泊費、ご祝儀も馬鹿になりません。
特にご祝儀の負担は大きく、相場は3万円前後であるため3回出席しただけでも10万円前後の出費になるでしょう。
冠婚葬祭による出費が大きいことは容易にイメージできるため、親族の中でも祖母など仲が良い相手であれば10万円程の金額なら借りやすいです。
教育費が支払えないという言い訳
子供の教育費関連には授業料や給食費などは家計の負担も大きく、親戚からお金をかりやすい言い訳として有力です。
特に孫など自分の子供を可愛がってくれている親戚であれば、「子供のため」という名目があるため協力したいという心理が働きやすいでしょう。
授業料など必須の教育費以外でも、習い事の費用も出してもらいやすい傾向にあり、毎月でも少額の金額を借りることもできます。
生活費が払えないという言い訳
一人暮らしなどで親元を離れて生活をしている人に使いやすい言い訳が「生活費が払えない」です。
自分が一人暮らしなど自立していることを知っている相手であれば、たまに話す機械があると「最近、調子はどう?」「生活はちゃんとできている?」などと心配されることはよくあるでしょう。
このような話が出れば「実は」とお金に困っていることを言い出しやすくなり、お金を借りやすくなります。
資格のために勉強したいという言い訳
親戚に協力してもらうためには「資格のために勉強したい」という言い訳が有効で、難関の資格であればスクールに通う必要があるため高額な借金も可能です。
資格にもさまざまな種類があり、主に受験料ではなく勉強するためにお金が必要になるため、お金を貸す側も応援する気持ちを込めやすい特徴があります。
仕事のために資格を取得することが多く、中には取得すれば出世ができるものもあるため、将来的にしっかり返してもらえるイメージができ安心しやすいでしょう。
支払いが滞ってしまったという言い訳
親戚にお金を借りるときの「支払いが滞ってしまった」という言い訳も定番でしょう。
このような言い訳の場合だと、両親や兄弟など関係が近い人だと怒られる可能性が高くお金を貸してくれることが少ないため、親戚にお願いするとお金を借りやすいです。
可愛がってもらえている親戚であれば「しょうがない」ということでお金を借りられるでしょう。
会社に損害を与えてしまったという言い訳
金額が大きくなりますが「会社に損害を与えてしまった」という言い訳もお金を借りるときに使えます。
この場合であれば、重要度が非常に高いため普段あまり関わることがない親戚からも、「困ったときはお互い様」の精神でお金を貸してくれる可能性が非常に高いでしょう。
親戚からお金を借りるときのポイント
お金を借りるときはただお願いすれば良いというものではなく、どのように借りれば良いかが重要となってくるため、ここからは親戚からお金を借りるときのポイントを説明します。
生活の苦しさをアピールする
まず、お金を借りるときの前提は「困っている」ことを相手に伝えることであり、「生活の苦しさ」をしっかりと説明することが重要です。
お金を借りる相手も、「なぜお金が必要なのか?」ということは気になるため、理由と一緒にお金がなくてどのような状況になっているか、しっかりと説明しましょう。
例えば生活費が払えない場合「電気やガスが使えない」「携帯電話を止められてしまった」と具体的に説明することで、どれくらい生活に困っているかを判断できます。
緊急性をアピールする
親戚にお金を借りるときは、緊急性をアピールすることでお金を借りる必要性が伝わるため、重要なポイントになるでしょう。
お金がない状況も自己責任なので、緊急性がなければお金を貸す側もアクションを起こしにくくなるため、なぜ「今お金が必要なのか」をしっかりと説明します。
返済できる根拠を伝える
親戚で距離が近い相手でも、お金の貸し借りになるため、お金を返す根拠を明確に伝えることが大切です。
正社員で働いている社会人であれば「ボーナスで返す」というのが返済できる根拠になり、無職の人であれば就職するための努力を伝えます。
金額や期日を明確にする
トラブルを回避するためにも、お金を借りるときには金額と期日を明確にすることが大切。
仲が良い相手でも、お金のやり取りでは問題が発生しやすく、訴訟に発展するケースも珍しくないため、しっかりと記録することが重要です。
何よりもお願いする姿勢が大事
親戚にお金を借りるときに最も大切なことはお願いする姿勢であり、金額の大小に関係なく誠意が伝わるように話すことが重要です。
「親しき中にも礼儀あり」という言葉があるように、親戚同士でも信頼してもらえるように、しっかりとお願いする必要があります。

親しい人だからこそ誠意を見せることが大切なんだ。
親戚からお金を借りるメリット
お金を借りる方法はいくつかありますが、願いするときに説明しやすくなるため、どのようなメリットがあるか説明していきます。
利息の負担が少ない
親戚同士であればお金を借りても利息の負担がないことが多く、条件として利子を要求されても金融機関よりも低いことが多いでしょう。
金融機関よりも借りられる可能性が高い
金融機関からお金を借りるときは審査があり、審査基準を満たしていなければどのようにしてもお金を借りることはできませんが、親戚であれば審査はないため人間関係や印象が良ければ借りられる可能性が高いです。
金融機関よりも速やかに資金調達できる
金融機関からお金を借りる場合、手続きを行ってから審査になるため時間がかかりますが、親戚であればその場でお金を貸してくれることもあるため、速やかに資金調達できます。
信用情報に載らない
親戚など個人からお金を借りた場合、約束の期日に返済できないときでも信用情報に載らないため、将来ローンを組むときにも影響しません。
親戚からお金を借りるデメリット
親戚からの借金は良いことばかりではいため、デメリットにも注意しましょう。
人間関係が悪化する
親戚から借金する最大のデメリットは人間関係が悪化することであり、距離が近いためその影響力も大きくなります。
人間関係が悪化する影響には以下のようなものがあるでしょう。
- 今まで通りの人間関係には戻れない
- 親戚中に評判が広まる可能性がある
- 自分の家族の立場が悪くなる
- 相手への「借り」は一生残る
精神的なストレスが大きい
金融機関からの借金と違い、自分のことを知っている相手にお金で困っていることを伝えなければならないため、精神的なストレスが大きいです。
自分だけでなく、借金の話しで嬉しい人はいないため相手に迷惑をかけることもストレスになるでしょう。
親に借金がバレる可能性がある
両親や兄弟に借金があることを知られたくない場合でも、金融機関ではなく親戚から借金すると、いつの間にか両親などの耳に入る可能性も少なくありません。
裁判などのトラブルになる
相手との人間関係にもよりますが、接点が少ない親戚から高額の借金をした場合、個人的な感情も入りやすいことからトラブルが悪化しやすい傾向にあります。
最悪の場合は、訴訟を起こされるなど裁判沙汰になることも覚悟しなければなりません。

親戚からお金を借りると大変なことが多いんだ。
親戚からお金を借りるときは借用証書を使おう
借金する場合は借用証書を使うことが有効ですが、親戚同士の借金でもなぜ必要なのかなどをここからは説明します。
借用書があると信頼してもらえる
親戚からお金を借りるときは「信頼」が最も大きなポイントになり、人間関係や相手を信じられるかどうかで判断するでしょう。
借用書を用意してしっかり記録に残すようにすれば、自分の本気度が伝わりやすく信頼もしてもらいやすいです。
借用証書の書き方
借用証書には決まったフォーマットはなく、必要な項目を満たしていれば十分に効力を発揮するため、書き方やルールを知っておくと便利です。
借用書で必要になる情報には以下のようなものがあります。
- 双方の氏名
- 金額
- 返済期日と返済方法
- 作成日
- 個人情報
親戚からお金を借りると贈与税が発生する?
親戚から借金をするときに最も注意しなければならないことは、「贈与税」が発生する可能性があるので、その注意点を解説します。
お金を贈与していると判断されるおそれがある
親戚から借金するときに利息や返済期日がないこともあるでしょう。
しかし、このような場合は借金ではなく「贈与」と判断される可能性があり、金額に応じた贈与税を納める義務が出てきます。
特に借金の金額が多い場合は、どのようなときに贈与税になり防げるのか知っておかなければ損をしてしまいます。
贈与税が発生する場合とは?
贈与税の発生を予防するためには、どのような場合に贈与と判断されるか理解しておくことが重要であり、主に以下のような場合に贈与税が発生します。
借金をしている証拠がない
契約書などがない借金の場合、借金であると判断できないため贈与と判断される可能性があります。
利息がない借金
利子がない借金の場合は、本来発生する利息分を借金した人は得をしていると判断され、利息相当分が贈与税の対象になる可能性があります。
この場合でも、贈与税の対象となる利息が年間110万円未満であれば非課税となるため、よほど高額な借金をしなければ贈与税は発生しません。
返済期限がない借金
返済期限がない借金も贈与と判断される可能性が非常に高いため、親戚から借金するときには期限を設ける必要があります。
返済できないほどの多額の借金
現実的に返済できないほどの借金であり、無利子などの場合は借金が贈与を前提しているものと判断される場合があります。
贈与にならないためにも借用証書は必要
親戚からの借金が贈与税の対象にならないためにも、借金をしている証拠を残しておくことが重要であり、借用証書の作成が必要となるでしょう。
借用証書を使うと大袈裟に感じるかもしれませんが、親戚同士の借金は将来的にトラブルの発展しやすくなり、相手に信頼してもらうためにも借用証書を使うことがおすすめです。

親戚からお金を借りる時には覚悟が必要なんだ。
親戚からお金を借りる場合の言い訳まとめ
親戚からお金を借りることは、他の手段よりもメリットが多いですが、その分リスクも大きくなりやすいため、油断はできません。
実際に親戚から多額の借金をしたことによって人間関係が悪くなり、親戚の集まりでも肩身が狭い思いをしたり、借金を全額返済したとしても親戚から借金をした事実は消えないため立場も悪くなったりするかもしれません。
まずは親戚から借金をする前にメリットだけでなく、想定されるリスクを頭に入れてよく考えることがおすすめでしょう。