
ホームページを作ろうとすると、かならず出てくるのが「サーバー」という言葉です。見積もりに「サーバー代」と書かれていても、何にお金を払っているのか分かりにくいもの。このページでは、サーバーとは何かを、専門用語をできるだけ使わずに説明します。金額はいずれも2026年9月時点の一般的な相場の目安です。
ひとことで言うと
サーバーとは、ホームページのデータを置いておき、見たい人に届けてくれるコンピューターのことです。
サーバーとは?ホームページの「置き場所」になるコンピューター
ホームページは、文章・写真・デザインのデータでできています。このデータを自分のパソコンの中に置いたままでは、ほかの人は見ることができません。そこで、インターネットにつながったまま24時間動き続けるコンピューターにデータを預けます。これがサーバーです。
サーバー(server)は英語で「提供する人」という意味です。レストランで料理を運んでくる人をサーバーと呼ぶのと同じで、「このページを見せて」という注文を受けて、データを運んでくる役目をしています。
実物は、データセンターと呼ばれる専用の建物に並んでいる機械です。停電や災害に備えた設備の中で、専門の会社が管理しています。ホームページを持つ人の多くは、この機械の一部を月額で借りて使っています。これが「レンタルサーバー」です。
サーバーとドメイン・ホームページの関係を「家」で考える
サーバーとよく一緒に出てくるのが「ドメイン」です。この3つの関係は、家を建てることに置き換えると分かりやすくなります。
土地
サーバー
家を建てる場所。ホームページのデータを置いておく場所です。
住所
ドメイン
「○○.co.jp」のような、インターネット上の住所です。
家
ホームページ
土地の上に建てる建物。見る人が実際に目にする部分です。
土地がなければ家は建てられず、住所がなければ誰も訪ねて来られません。ホームページを公開するには、サーバーとドメインの両方が必要です。どちらも「借りているもの」なので、使い続けるかぎり毎年の費用がかかります。費用の全体像はホームページの維持費のページにまとめています。
サーバーの仕組み|ホームページが表示されるまでの3ステップ
スマートフォンでホームページを開くとき、画面の裏側ではサーバーとの間で次のやり取りが行われています。かかる時間は、ふつう1秒もありません。
- 1見たい人が住所を入力する
検索結果をタップしたり、アドレスを入力したりすると、「このページを見せてください」という注文が、インターネットを通ってサーバーに届きます。
- 2サーバーがデータを探して送り返す
サーバーは、預かっているデータの中から注文されたページを探し、文章や写真のデータをひとまとめにして送り返します。
- 3画面にホームページが表示される
届いたデータを、スマートフォンやパソコンのブラウザが組み立てて、見える形にします。
つまり、サーバーが止まると注文を受け取る相手がいなくなり、ホームページは表示されません。サーバーの性能が低かったり、同時にたくさんの人が見に来たりすると、返事が遅くなって表示に時間がかかります。サーバーは、ホームページの「表示の速さ」と「止まりにくさ」を左右する土台です。
サーバーの種類と費用の目安
ホームページに使うサーバーは、大きく4種類あります。違いは「1台をどう分けて使うか」で、住まいにたとえるとイメージしやすくなります。
| 種類 | たとえると | 費用の目安 | 向いている使い方 |
|---|---|---|---|
| 共用サーバーレンタルサーバー | アパート。1台を大勢で分け合う | 月500〜2,000円 | 会社案内やお店のホームページ、ブログ。ほとんどの中小企業はこれで足ります |
| VPS仮想専用サーバー | 分譲マンション。1台を区切って、自分の区画を自由に使う | 月1,000〜10,000円 | 独自のシステムを動かしたい場合。設定や管理に専門知識が必要です |
| 専用サーバー | 一戸建て。1台をまるごと使う | 月10,000円〜 | アクセスがとても多いサイト、大量のデータを扱うサービス |
| クラウド | 必要な広さだけ借りられる貸しスペース | 使った分だけ月数千円〜 | アクセスの増減が大きいサービス。料金の見通しが立てにくい面があります |
初めてホームページを持つ場合は、共用サーバー(レンタルサーバー)で十分です。設定や保守をサーバー会社が行ってくれるので、専門知識がなくても使えます。アクセスが増えて足りなくなったら、上のプランや別の種類に移ることができます。具体的な会社とプランの違いは、レンタルサーバーおすすめ4社の比較にまとめています。
ホームページ用のサーバーの選び方5つのポイント
レンタルサーバーは会社もプランも数が多く、料金だけでは選びにくいものです。次の5つを確認すると、大きな失敗を避けられます。
1表示の速さと安定性
サーバーの返事が遅いと、ホームページの表示も遅くなります。表示に時間がかかるページは、読まれる前に閉じられてしまうことが多く、検索結果の順位にも影響するとされています。極端に安いプランは1台を分け合う人数が多く、ほかの利用者の影響で遅くなることがあります。
2自動バックアップがあるか
操作の間違いや不正アクセスでデータが消えたとき、元に戻せるかどうかはバックアップ次第です。毎日自動でバックアップを取り、過去の日付に戻せるサーバーを選ぶと安心です。復元が有料かどうかも確認します。
3無料のSSL(https)に対応しているか
SSLは、通信を暗号化して安全にする仕組みです。対応していないホームページは、ブラウザに「保護されていない通信」と表示されます。いまは無料のSSLを標準で使えるサーバーが主流なので、別料金がかからないかを確認します。
4困ったときのサポート
ホームページが表示されない、メールが届かないといったトラブルは、原因がサーバー側にあることも少なくありません。電話やチャットで相談できるか、受付時間はいつか、返答までの目安はどのくらいかを見ておきます。
5契約の名義と、乗り換えのしやすさ
サーバーを制作会社の名義で契約していると、別の会社に切り替えるときにデータを持ち出せないことがあります。契約者は自社にしておくのが安全です。管理画面のIDとパスワードも、自社で保管しておきます。
サーバーで起きやすいトラブルと対策
| トラブル | 何が起きるか | 対策 |
|---|---|---|
| 支払いの忘れ | 契約が止まり、ホームページもメールも使えなくなります | 自動更新にする。請求の連絡先を、社内で共有しているアドレスにする |
| サーバーの障害 | サーバー会社側の不具合で、一時的に表示されなくなります | 稼働の実績が公開されている会社を選ぶ。障害の情報を確認できるページを控えておく |
| アクセスの集中 | テレビやSNSで紹介されて急に人が集まると、表示が遅くなったり止まったりします | 事前に分かっている場合は、一時的に上のプランへ変更する |
| 不正アクセス | ホームページを書き換えられる、迷惑メールの送信に使われる | 仕組み(WordPress など)を最新に保つ。パスワードを使い回さない |
| 容量の不足 | 写真やメールがたまって容量がいっぱいになり、更新やメールの受信ができなくなります | 古いメールや不要なファイルを整理する。足りなければプランを上げる |
サーバーについてよくある質問
サーバーとドメインは、同じ会社で契約しないといけませんか?
別々の会社でも問題ありません。同じ会社でそろえると、設定が簡単になり請求もまとまります。別々にしておくと、サーバーだけを乗り換えたいときに動きやすくなります。どちらの場合も、契約者を自社にしておくことが大切です。
会社の中にサーバーを置く必要はありますか?
ホームページのためであれば、必要ありません。自社に置くと、機械の購入費に加えて、24時間の電源・空調・故障への対応まで自分たちで行うことになります。レンタルサーバーを借りるほうが、費用も手間もずっと少なく済みます。
「サーバーが落ちた」とは、どういう状態ですか?
サーバーが止まって、注文を受け取れなくなっている状態です。ホームページを開こうとしても、エラーが表示されるか、いつまでも読み込みが終わりません。原因は、サーバー会社側の障害、アクセスの集中、契約切れなどです。
サーバーは、あとから乗り換えられますか?
乗り換えられます。ホームページのデータを新しいサーバーに移し、ドメインの向き先を切り替えるという手順です。
補足
同じドメインでメールを使っている場合は、メールの設定も一緒に移す必要があります。手順を間違えると、切り替えの間にメールが届かなくなることがあるため、経験のある人に任せるのが安全です。
無料のサーバーを使っても大丈夫ですか?
練習や個人の趣味であれば使えます。ただし、広告が表示される、独自のドメインが使えない、予告なくサービスが終わることがある、といった制限が一般的です。会社のホームページには、有料のレンタルサーバーをおすすめします。
サーバーのことで迷ったら、ご相談ください
いま契約しているサーバーが合っているか分からない、乗り換えたい、これからホームページを作るのでどれを選べばいいか知りたい、といったご相談を承っています。制作の進め方はご契約までの流れをご覧ください。